📅 情報基準日:2026年4月1日(借地借家法 最新時点)
賃料増減額請求権の根拠(借地借家法32条)
借地借家法第32条は、建物の賃料が経済事情の変動・近傍同種建物の賃料と比較して不相当になった場合、当事者は将来に向かって賃料の増減を請求できると定めています。
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| 請求の種類 | 請求者 | 条件 |
|---|---|---|
| 増額請求 | 賃貸人(オーナー) | 現行賃料が近傍同種と比べ低すぎる場合 |
| 減額請求 | 賃借人(入居者) | 現行賃料が近傍同種と比べ高すぎる場合 |
相当賃料の判断基準に関する判例
判例①:近傍同種の建物賃料との比較(最高裁平成20年2月29日)
最高裁判所平成20年2月29日判決は、相当賃料の算定にあたり「近傍同種の建物の賃料相場を比較対照として使用し、経済事情の変動率、物件個別要因(築年数・設備・立地等)を総合考慮すべき」と判示しました。単純な近傍比較ではなく個別要因の調整が重要とされています。
判例②:増額請求と従前賃料の支払義務(最高裁昭和32年4月25日)
最高裁判所昭和32年4月25日判決は、「増額請求が認められた場合でも、確定するまでの間は賃借人が相当と認める額を支払えば足り、不足分は確定後に利息を付して支払えばよい」(借地借家法32条2項)と確認しました。増額の効果は請求時に遡及しますが、支払いはこのように扱われます。
減額請求に関する判例
判例③:減額請求と賃貸人の受領拒絶
最高裁判所平成12年3月24日判決は、「賃貸人が減額請求に応じない場合、賃借人は相当と認める賃料を支払えば足りる(借地借家法32条3項)。賃貸人がこれを受領拒絶しても、賃借人は供託によって支払義務を免れることができる」と判示しました。

不増額特約と減額請求権の関係
判例④:「賃料を増額しない」特約の有効性
最高裁判所平成15年10月21日判決は、「一定期間賃料を増額しない」旨の特約は有効であり、この期間中は賃貸人による増額請求はできないと判示しました。一方で「賃料を減額しない」特約は借地借家法32条1項の規定に反し無効となります(同条3項)。定期借家契約では「減額しない」特約が有効という点が普通借家契約と異なります。
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FAQ
Q. 増額請求を受けた場合、賃借人はどう対応すればよいですか?
A. 増額を不当と思う場合は、現行賃料を支払い続けながら調停申立て(借地非訟)が可能です。協議が調わない場合は借地借家調停、さらに裁判所の判断を求めることができます。増額が確定した際には不足額(確定増額分)に年1割の利息を付して支払う義務があります。
Q. 空室が続いた場合に減額請求は通りやすいですか?
A. 近傍同種物件の空室率・賃料相場が客観的証拠となります。近隣の賃料相場が下落していれば減額請求の根拠となりますが、個別物件の事情(リフォーム済み等)によっては認められない場合もあります。
Q. 賃料増減請求の調停はどこに申し立てますか?
A. 建物の所在地を管轄する簡易裁判所に借地借家調停を申し立てます。調停が不成立の場合は地方裁判所(賃料確認訴訟)への移行が一般的です。
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