情報基準日:2026年4月時点
賃貸不動産経営管理士(賃管)は、2021年に国家資格化されて以来、合格率が50%超から24〜30%台に急落した「静かに難化中の資格」です。
賃貸住宅管理業法の施行で設置義務も生まれ、賃貸管理業界での実務上の必要性が急速に高まっています。本記事では試験概要から最新の傾向・ひっかけパターンまで詳しく解説します。
目次
賃貸不動産経営管理士とは?
賃貸不動産経営管理士は賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)に基づく国家資格(2021年国家資格化)。主催は一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会です。
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賃貸住宅管理業者が行う管理受託契約・サブリース契約の重要事項説明は、賃貸不動産経営管理士しか行えない独占業務です(同法第13条・第22条)。
試験の基本情報
| 試験日 | 毎年11月第3日曜日(2026年:11月15日予定)13:00〜15:00 |
|---|---|
| 出題形式 | 四肢択一マークシート式・50問・120分 |
| 受験資格 | 制限なし |
| 受験料 | 12,000円(非課税) |
| 5問免除 | 登録講習修了者は問46〜50が免除(45問受験・受講料18,150円) |
出題科目と最新傾向

| 科目 | 問題数の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 賃貸住宅管理業法 | 約14問(最大・全体の28%) | 管理受託(第13条)とサブリース(第22条)の区別が最重要 |
| 賃貸借契約(借地借家法・民法) | 約6問 | 普通借家vs定期借家の違いが毎年出題 |
| 管理業務(維持保全・原状回復) | 約7〜8問 | 国交省ガイドラインの内容から毎年出題 |
| 賃貸不動産経営(土地活用・税務) | 約5〜6問 | 不動産所得・減価償却など賃貸経営特有の税務 |
| 建物・設備管理 | 約5問 | 戸建て・アパートも含む幅広い対象 |
2025年度(令和7年)の特徴
- 個数問題9問・組合せ問題5問(近年最多)
- 成年後見制度が初出題(試験範囲の拡大傾向)
- 合格点38点・合格率29.5%
合格率の推移(民間資格時代〜国家資格化後)
| 年度 | 合格点 | 合格率 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 令和7年(2025) | 38点 | 29.5% | |
| 令和6年(2024) | 35点 | 24.1% | 過去最低 |
| 令和5年(2023) | 36点 | 27.9% | |
| 令和4年(2022) | 34点 | 27.7% | |
| 令和3年(2021) | 40点 | 31.5% | 国家資格化初年度 |
| 令和2年(2020) | 29点 | 29.8% | 50問化初年度 |
| 令和1年(2019) | 29点 | 36.8% | 民間資格時代 |
| 平成30年(2018) | 29点 | 50.7% | 民間資格時代 |
国家資格化前(2018〜2019年)は合格率36〜50%超でしたが、2021年の国家資格化以降は24〜32%台に急落。年々難化が進んでいます。
登録要件・独占業務・設置義務
登録要件
- 実務経験2年以上が必要(または実務講習修了)
- 登録費用:2,100円+認定証4,500円(任意)
2つの独占業務
| 業務 | 根拠条文 | 説明相手 |
|---|---|---|
| 管理受託契約の重要事項説明 | 賃貸住宅管理業法第13条 | 賃貸人(オーナー) |
| サブリース契約(特定賃貸借)の重要事項説明 | 同法第22条 | 賃貸人(オーナー) |
⚠️ どちらの重説も相手方は「賃貸人(オーナー)」です。宅建士の重説(買主・借主が相手)と逆なので混同に注意。
設置義務
管理戸数200戸以上の賃貸住宅管理業者は、営業所・事務所ごとに1名以上の賃貸不動産経営管理士の設置義務(賃貸住宅管理業法第12条)。管業の「30組合に1名」と混同しないようにしましょう。

頻出ひっかけパターン
① 普通借家と定期借家の混同(最頻出)
借地借家法の核心論点。
- 定期借家は更新なし(期間満了で終了。再契約は別)
- 定期借家は書面による事前説明が必須(口頭のみでは無効)
- 定期借家は期間1年未満でも有効(普通借家は1年未満→期間の定めなしとみなす)
② サブリースと管理受託の区別
サブリース(特定賃貸借)は転貸を前提とした賃貸借契約、管理受託は管理のみ。「サブリースは管理委託契約の一種」は誤りです。
③ 管理戸数の設置義務
「200戸以上」が賃管の設置義務基準。管業の「30組合に1名」と数字を混同しないこと。また複数事務所の合算計算は不可(各事務所単位で計算)。
④ 原状回復の負担区分
国交省ガイドラインでは、経年劣化・自然損耗は貸主負担、故意・過失による損傷は借主負担。「特約で全費用を借主負担にできる」は消費者契約法上不当な特約として無効の場合があります。
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宅建合格者向け合格戦略
宅建合格者なら100〜150時間が目安(初学者は200時間)。
- 賃貸住宅管理業法(14問分):宅建と重複なし。最優先で習得
- 借地借家法:宅建で学習済み。定期借家の詳細を補強
- 原状回復ガイドライン:国交省ガイドラインを精読
- 賃貸経営・税務:不動産所得・減価償却の基礎
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・賃貸トラブル判例まとめ|敷金・原状回復・更新料
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免責事項
本記事の内容は、執筆時点の法令および公的データに基づき細心の注意を払って作成しておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。最終的な判断は公的機関の最新情報をご確認ください。
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