※本記事の情報基準日:2026年4月
目次
なぜ今、区分所有法が大改正されるのか
全国の分譲マンションは約700万戸超(2023年末時点)。そのうち築40年超の老朽マンションは2023年末時点で約125万戸あり、2033年には約260万戸に倍増すると見込まれています。管理不全・所有者不明・建替えの困難という3つの問題に対応するため、区分所有法が昭和37年の制定以来最大規模の改正を迎えています。
改正の3本柱
1. 管理不全マンションへの対応強化
- 裁判所による管理者選任制度の新設:管理組合が機能不全に陥った場合、利害関係人(自治体・区分所有者等)の申立てにより、裁判所がマンション管理士等の第三者を管理者として選任できる制度が整備された
- 所在等不明区分所有者の議決権除外:一定期間連絡が取れない区分所有者を「所在等不明区分所有者」として、総会の決議要件から除外できる制度が新設された。これにより所在不明者がいても総会決議が成立しやすくなる

2. 建替え・再生の要件緩和
- 建替え決議の要件緩和:従来は区分所有者および議決権の各5分の4以上が必要だった建替え決議について、一定の要件(老朽化度・危険性等)を満たす場合は要件が緩和される方向で法整備が進んでいる
- 敷地売却決議の活用拡大:マンション敷地売却制度(マンション建替え円滑化法)の活用要件の緩和・対象拡大が検討・整備されている
- 団地型マンションの建替え円滑化:複数棟が一つの敷地を共有する団地型マンションで、一部の棟のみを建替える場合の決議要件が見直されている
3. 区分所有者の責務の明確化
- 区分所有者が建物・敷地を適切に管理する責務を負うことが明文化された
- 管理規約の設定・変更に関する手続きの合理化
- 電磁的方法(オンライン)による総会・書面決議の活用促進
試験への影響(マン管・管業・宅建)
- マン管・管業:改正内容は最重要論点。施行後の試験では必ず出題される。改正前後の要件の違いを整理して覚える
- 宅建:区分所有法からの出題は1問(問13あたり)が多いが、大改正後は出題ウェイトが増える可能性がある
施行スケジュール
2024年に改正法が成立し、2025〜2026年にかけて段階的に施行される見込みです。正確な施行日は国土交通省・法務省の公式発表を確認してください。試験受験者は講座・テキストの法改正補足情報で最新の施行状況を確認することが必須です。
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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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