民法「相続財産の共有」遺産共有と通常共有の違い・2023年改正後の管理・処分・分割ルール【2026年版】

情報基準日:2026-05-21

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2023年4月に施行された民法の共有関係の改正は、不動産登記法改正(相続登記義務化)と合わせて、所有者不明土地問題の解消を目指した重要改正です。共有物の管理・変更の要件が明確化され、長期間相続登記がなされていない不動産の処理がしやすくなりました。

目次

共有物の管理・変更・処分の要件(改正後)

行為の種類必要な合意主な例
保存行為各共有者が単独で可修繕・妨害排除請求
管理行為(軽微)持分価格の過半数賃貸・賃貸借解除・短期賃貸借
変更行為(軽微)持分価格の過半数(改正で明確化)形状・効用に著しい変更なし
変更行為(重大)全員の合意更地化・増改築
処分行為全員の合意売却・担保設定

所在不明共有者の持分取得・管理の特例

2023年改正で、所在等不明の共有者がいる場合に①裁判所の決定で他の共有者が管理・変更できる②裁判所の決定で所在不明者の持分を取得(賠償金を供託)できる特例が新設されました。これにより長期間放置された共有不動産の売却・管理が現実的になりました。

遺産共有の特例(10年経過後)

相続開始から10年が経過した遺産共有状態の不動産は、各共有者(相続人)が「具体的相続分」ではなく「法定相続分」による分割を請求できるようになりました。これにより遺産分割協議が長期間まとまらない場合でも分割が促進されます。

よくある質問

Q. 共有持分を勝手に売却できますか?
A. 自分の持分のみであれば他の共有者の同意なく売却可能です。ただし購入者は共有関係に入るため、通常の取引では買い手がつきにくく価格が大幅に下がります。
Q. 共有物分割の方法は何がありますか?
A. ①現物分割(土地を物理的に分ける)②価格賠償(一方が持分を買い取り金銭で補償)③換価分割(共有物を売却し代金を分配)の3種類があります。協議が整わない場合は共有物分割請求訴訟で分割を求めることができます。

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
e-Gov法令検索国土交通省の公的情報に基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・制度に基づきます。個別の判断については専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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