※本記事の情報基準日:2026年4月
目次
不動産の贈与と贈与税の基本
不動産(土地・建物)を無償で他人に譲渡(贈与)すると、受贈者(もらった人)に贈与税が課されます。贈与税は相続税法に規定されており、1月1日から12月31日の1年間に受けた贈与の合計額に対して課税されます。
不動産の評価額の計算
贈与税の課税価格(不動産の評価額)は、時価ではなく「相続税評価額」を用います。
- 土地(宅地):路線価方式または倍率方式
路線価方式:路線価(国税庁が公表する道路に面する土地の1㎡あたりの評価額)× 面積 × 補正率
倍率方式:固定資産税評価額 × 国税庁が定める倍率(路線価が定められていない地域に適用) - 建物:固定資産税評価額(そのまま使用):固定資産税評価額は時価の50〜70%程度が目安

暦年課税の贈与税計算方法
- 基礎控除:年間110万円(受贈者1人あたり)
- 計算式:(贈与財産の評価額 ー 110万円)× 税率 ー 控除額
| 課税価格(控除後) | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 10% | 0円 |
| 400万円以下 | 15% | 10万円 |
| 600万円以下 | 20% | 30万円 |
| 1,000万円以下 | 30% | 90万円 |
| 1,500万円以下 | 40% | 190万円 |
| 3,000万円以下 | 45% | 265万円 |
| 4,500万円以下 | 50% | 415万円 |
| 4,500万円超 | 55% | 640万円 |
相続時精算課税制度との比較
相続時精算課税制度を選択すると、贈与時に一定の控除を受け、相続発生時に精算する仕組みになります。2024年の税制改正で使いやすくなりました。
| 比較項目 | 暦年課税 | 相続時精算課税(2024年改正後) |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 年間110万円 | 年間110万円(2024年改正で新設)+ 累計2,500万円の特別控除 |
| 対象 | 誰からの贈与でも適用 | 60歳以上の親・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与に限定 |
| 税率 | 累進税率(最高55%) | 特別控除を超えた分に一律20% |
| 相続時の精算 | 相続開始前3〜7年以内の贈与は相続財産に加算(2024年改正で7年に延長) | 贈与財産全額を相続財産に加算して精算(年間110万円控除分を除く) |

不動産贈与の節税ポイント
- 毎年110万円以内の少額贈与の継続:年間110万円以内であれば贈与税がかからない。不動産の共有持分を少しずつ贈与していく方法
- 住宅取得等資金の贈与(非課税特例):省エネ等住宅の取得・増改築に充てるための資金贈与は最大1,000万円が非課税(2026年3月31日まで延長中)
- 夫婦間の居住用不動産贈与(おしどり贈与):婚姻期間20年以上の夫婦間で居住用不動産を贈与する場合、2,000万円まで控除できる特例
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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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