※本記事の情報基準日:2026年4月
マンションを売って利益が出ると税金がかかります。ただし使える特例を知っていれば、税負担を大幅に軽減できます。宅建士として何百件もの売却取引に携わり、自ら不動産の売却・税務申告を経験してきた立場から、マンション売却の税金を完全に解説します。
目次
マンション売却にかかる税金の種類
| 税金の種類 | 課税タイミング | 税率 |
|---|---|---|
| 譲渡所得税(所得税) | 売却益が出た翌年の確定申告 | 所有期間により15%または30% |
| 住民税 | 売却益が出た翌年度 | 所有期間により5%または9% |
| 復興特別所得税 | 同上 | 所得税額×2.1% |
| 印紙税 | 売買契約時 | 契約金額による(例:3,000万円で1万円) |
譲渡所得の計算方法
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
- 取得費:購入価格+購入時の諸費用(仲介手数料・登記費用・印紙税等)− 建物の減価償却累計額
- 譲渡費用:売却時の仲介手数料・印紙税・建物解体費用など
- 取得費が不明な場合:売却価格の5%を取得費とみなす(概算取得費)
所有期間による税率の違い(超重要)
| 所有期間 | 区分 | 所得税 | 住民税 | 合計(復興税込み) |
|---|---|---|---|---|
| 売却年1月1日時点で5年以下 | 短期譲渡所得 | 30% | 9% | 約39.63% |
| 売却年1月1日時点で5年超 | 長期譲渡所得 | 15% | 5% | 約20.315% |
| 10年超所有のマイホーム特例 | 軽減税率適用 | 10%(6,000万円以下) | 4% | 約14.21% |
売却のタイミングを「5年超保有後」にするだけで税率が約半分になります。購入から5年を迎える前後の売却は慎重に検討してください。
使える特例・控除一覧
1. 3,000万円特別控除(最重要)
マイホーム(居住用財産)を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。多くの場合、この控除だけで譲渡所得税がゼロになります。
- 居住しなくなってから3年以内の売却が必要
- 売却した年の前年・前々年にこの特例を使っていないこと
- 親族への売却・投資用物件には適用不可
2. 軽減税率の特例(10年超所有)
10年超所有のマイホームを売却した場合、3,000万円控除後の課税譲渡所得が6,000万円以下の部分に対して軽減税率(約14.21%)が適用されます。3,000万円特別控除と組み合わせ可能です。
3. 特定居住用財産の買い替え特例
マイホームを売却して新たにマイホームを購入する場合、一定の要件のもとで課税を将来に繰り延べできます(節税ではなく先送り)。売却益が大きい場合に有効ですが、将来の売却時に課税されます。
確定申告の手続き
- 売却した翌年の2月16日〜3月15日に確定申告
- 特例を使う場合も確定申告が必要(自動適用ではない)
- 必要書類:売買契約書・登記事項証明書・取得費の証明書類・仲介手数料等の領収書
- 譲渡損失が出た場合は「居住用財産の譲渡損失の損益通算・繰越控除」も活用できる
【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。
コメント