※本記事の情報基準日:2026年4月
2026年度の不動産法制をめぐる動向
2024〜2026年にかけて、不動産・マンション管理に関わる主要な法律が相次いで改正されています。宅建士・マン管・管業・賃管の受験者にとっても、実務家にとっても、最新の法改正を把握することは必須です。
不動産四冠ホルダーとして実務に携わる立場から、2026年度に特に重要な改正点を体系的に整理します。
1. 区分所有法の大改正(2024〜2026年施行予定)
老朽化マンションの増加・所有者不明問題に対応するため、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)が大幅に改正されました。主な改正点は以下の通りです。
(1)管理不全マンションへの対応強化
- 管理組合が機能不全に陥っているマンションに対し、裁判所が管理者(第三者)を選任できる制度が整備された
- 区分所有者が所在不明の場合でも、総会の議決要件を緩和する規定が新設(所在等不明区分所有者の議決権除外)
(2)建替え・再生の要件緩和
- 従来は区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成が必要だった建替え決議について、一定要件を満たすマンション(老朽化・危険性が高い等)では要件が緩和される方向で検討中
- マンション敷地売却制度の活用要件の緩和も議論されている

2. 相続登記の義務化(2024年4月1日施行済み)
不動産登記法第76条の2の新設により、相続による不動産取得後3年以内の登記申請が義務化されました。
- 2024年4月1日以前の相続分も対象(施行日から3年以内=2027年3月31日まで)
- 違反した場合:10万円以下の過料
- 遺産分割が整わない場合は「相続人申告登記」で義務を暫定的に履行可能
- 住所変更登記も2026年4月1日から義務化(2年以内の申請)
3. 空き家対策特別措置法の強化(2023年改正・2024年施行)
空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家特措法)の改正により、市区町村が空き家に対してより強力に介入できるようになりました。
- 管理不全空き家の新設:特定空き家(倒壊の恐れ等)に至る前段階でも指導・勧告が可能に。勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例(6分の1軽減)が解除される
- 特定空き家への代執行:市区町村が強制的に解体・修繕できる手続きが整備
- 空き家の活用促進策として、空き家を地域活性化に活用する事業者への支援措置も新設

4. 賃貸住宅管理業法の運用強化
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)は2021年6月施行ですが、登録業者数・監督事例の蓄積により運用が本格化しています。
- 管理戸数200戸以上の業者の国土交通省への登録義務(既に義務化済み)
- 賃貸不動産経営管理士の実務上の重要性が年々高まっている
- サブリース規制の適正運用が引き続き強化されている
試験への影響と学習ポイント
- 宅建:相続登記義務化・空き家対策強化は今後の出題が増える分野
- マン管・管業:区分所有法改正は最重要。改正内容を整理して理解しておく
- 賃管:賃貸住宅管理業法の運用強化・サブリース規制が頻出テーマ
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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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