📅 情報基準日:2026年5月現在
借地借家法32条は賃貸人(大家)と賃借人(入居者)の双方に賃料の増減額請求権を認めています。経済情勢・近隣相場・固定資産税等の変動を根拠に請求できますが、相手方が応じなければ調停・訴訟が必要です。
目次
賃料増減額請求の要件と手続きの流れ
| 段階 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| ①増減額の根拠確認 | 近隣相場の変動・固定資産税の増減・経済情勢の変化 | 客観的な根拠(不動産鑑定・近隣賃料データ)が必要 |
| ②相手方への申入れ | 書面で増減額を申し入れる(内容証明推奨) | 申入れ時点が「増減額が生じた時」の起点 |
| ③任意交渉 | 当事者間での合意を目指す | 合意できれば覚書・合意書で新賃料を確定 |
| ④調停申立て | 簡易裁判所に賃料増減額調停を申立て(調停前置主義) | 訴訟提起前に調停が必要(法律上の義務) |
| ⑤訴訟 | 調停不成立後に地方裁判所に訴訟を提起 | 不動産鑑定評価書が重要な証拠 |

訴訟中の暫定賃料の扱い
- 増額請求側(賃貸人):増額を認める判決が確定するまで現行賃料の受取りを続けるのが原則
- 減額請求側(賃借人):相当と認める金額を払っておけばよい(差額は後で精算)
- 増額が裁判で認められた場合は申入れ時点にさかのぼって差額に年1割の利息が加算される
- 減額が裁判で認められた場合は相手が払いすぎた分を返還する

FAQ
Q. 定期建物賃貸借でも賃料増減額請求はできますか?
A. 定期建物賃貸借(定期借家)契約では、特約で賃料増減額請求を排除できます(借地借家法37条が適用されず、当事者間の特約が優先)。ただし増額のみを排除する特約は有効ですが、減額のみを排除する特約は借地借家法の解釈上無効とする見解もあります。契約書の内容を弁護士と確認した上で対応することを推奨します。
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免責事項
本記事は執筆時点の法令・制度に基づきます。個別の判断については専門家にご相談ください。

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