📅 情報基準日:2026年4月1日(改正民法 施行後)
民法改正による「契約不適合責任」への転換
2020年4月施行の改正民法により、旧法の「瑕疵担保責任」(旧570条)は廃止され、「契約不適合責任」(新562条〜新564条)に一本化されました。主な変更点は以下のとおりです。
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| 比較項目 | 旧法(瑕疵担保) | 新法(契約不適合) |
|---|---|---|
| 責任の根拠 | 法定責任説(多数) | 債務不履行責任 |
| 買主の権利 | 損害賠償・解除のみ | 追完請求・代金減額・損害賠償・解除 |
| 通知期間 | 知った時から1年(除斥期間) | 知った時から1年以内の通知(催告) |
| 売主の帰責性 | 不要(法定責任) | 損害賠償は帰責性必要 |
追完請求(修補・代替物引渡し)に関する判例
判例①:修補に代わる損害賠償の要件
最高裁判所昭和54年3月20日判決(旧法下)は、「瑕疵修補に代わる損害賠償は、修補が可能である場合でも請求できる」と判示しました。改正民法下でも、追完請求と損害賠償の並立関係についての考え方は維持されています。
判例②:修補費用の算定方法
最高裁判所平成22年6月17日判決では、欠陥建物の修補費用について「現状回復に要する合理的費用が損害額となる」とし、施工当初の費用ではなく修補時点の価格が基準となることを確認しました。
解除権の行使に関する判例
判例③:「契約目的不達成」と解除権
最高裁判所昭和36年12月15日判決は、建物の主要構造部に重大な瑕疵がある場合は契約の目的を達成できないとして解除を認めました。改正民法では「契約及び取引上の社会通念に照らして軽微でない」不適合が解除の要件となっています(民法541条・562条)。
判例④:土地の土壌汚染と契約不適合
東京地方裁判所平成15年5月28日判決では、土地に土壌汚染があった場合を瑕疵と認定し、売主の損害賠償責任を肯定しました。改正民法下でも土壌汚染は「品質に関する契約不適合」として同様に扱われます。
免責特約の効力に関する判例
判例⑤:現況有姿売買と免責特約
「現況有姿」「一切の瑕疵を問わない」旨の特約について、最高裁判所平成9年3月11日判決は「宅建業者が知りながら告げなかった事実については免責特約は適用されない」と判示しました。これは改正後も宅建業法第40条により宅建業者が自ら売主の場合に明文化されています。

通知期間の起算点に関する実務上の注意点
改正民法第566条は「不適合を知った時から1年以内に通知」すれば権利行使できると定めます。この「通知」は追完・損害賠償・解除の全請求権に共通です。
- 通知は「不適合の種類・範囲を具体的に示す必要はなく、不適合の存在を主張する旨の通知で足りる」とするのが有力な解釈です
- ただし当該権利自体(訴え等)は10年の消滅時効(民法167条)の範囲で行使できます
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FAQ
Q. 中古物件の売買で「現状渡し」と書かれていた場合、売主の責任は一切ないのですか?
A. 売主が宅建業者であれば「現状渡し」特約でも責任免除になりません(宅建業法40条)。個人間売買では特約が有効ですが、売主が知りながら告げなかった不適合については責任を負います(民法572条)。
Q. 追完請求と代金減額請求はどちらが優先されますか?
A. 買主は原則として追完請求を先行させる必要があります(民法563条1項)。ただし、追完が不可能、または売主が拒絶の意思を明確にした場合は、直ちに代金減額請求ができます。
Q. 1年の通知期間を過ぎたら完全に権利消滅しますか?
A. 1年以内の通知を怠った場合は権利行使できなくなります。ただし売主が不適合を「知りながら告げなかった」場合は適用されません(民法566条ただし書)。
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参考資料・公式情報
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