賃貸契約の更新と更新拒絶:正当事由・更新料・定期借家との違いを完全解説

※本記事の情報基準日:2026年4月

目次

賃貸契約の更新とは

普通借家契約(一般的な賃貸借契約)は、期間満了後も借主が引き続き居住する意思がある場合、原則として契約が更新されます。更新には「合意更新」と「法定更新」の2種類があります。

種類内容
合意更新貸主・借主双方が合意して契約を更新する。更新料・条件変更はここで決める
法定更新期間満了後も借主が使用を継続し、貸主が遅滞なく異議を述べない場合に自動更新される(借地借家法第26条)。更新後は期間の定めなしの契約になる

貸主が更新を拒絶できる「正当事由」

普通借家契約では、貸主が更新を拒絶するには正当事由が必要です(借地借家法第28条)。正当事由なき更新拒絶は無効で、借主は引き続き居住できます。

  • 正当事由として認められやすい例:貸主本人・家族が転居のために物件を使用する必要がある、建物が老朽化して建替えが必要、長期にわたる賃料滞納・無断転貸等の重大な契約違反
  • 正当事由として認められにくい例:「他に借りたい人がいる」「賃料を上げたい」「売却したい」等の経済的理由のみ
  • 正当事由の判断には「立退料(引越し費用・転居先の敷金礼金等)の提供」が補完要素として加味される

更新拒絶の手続きと通知期限

  • 更新拒絶の通知は期間満了の1年前から6ヶ月前までに書面で行う必要がある
  • 通知が遅れると法定更新となり、貸主は更新拒絶ができなくなる
  • 通知しても正当事由が認められなければ更新拒絶は無効

更新料とは・支払い義務はあるか

  • 更新料は法律で定められた制度ではなく、契約書に定めがある場合のみ支払い義務が生じる
  • 首都圏では月額賃料の1〜2ヶ月分が相場。関西・九州では更新料がない契約も多い
  • 最高裁判所平成23年7月15日判決により、更新料特約は原則として有効と認められている
  • 更新料の定めがない契約書なのに請求された場合は、借主は支払いを拒否できる

定期借家契約の場合は更新なし

  • 定期借家契約(借地借家法第38条)は期間満了で契約が終了し、更新がない
  • 再契約は可能だが、あくまで「新たな契約」であり更新ではない
  • 貸主は期間満了の1年前から6ヶ月前までに「期間満了により契約が終了する」旨の通知が必要(通知を怠ると終了を主張できなくなる)
  • 定期借家と普通借家の違いは、契約締結時に公正証書等の書面で明確にする必要がある

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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