※本記事の情報基準日:2026年4月
目次
管理組合における理事長の位置づけ
マンション管理組合の理事長は、管理組合を代表する最重要の役職です。マンション標準管理規約第38条では「理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括する」と規定されています。
理事長の主な職務・権限
| 職務・権限 | 内容 |
|---|---|
| 管理組合の代表 | 管理組合を代表して契約・訴訟等の法律行為を行う |
| 総会(集会)の招集・議長 | 通常総会・臨時総会を招集し、原則として議長を務める |
| 理事会の招集・運営 | 理事会を招集し、議長として運営する |
| 管理会社との窓口 | 管理委託契約に基づく管理会社との連絡・調整 |
| 緊急措置の実施 | 緊急事態発生時に、理事会決議を待たず必要な措置を実施できる(後日報告義務あり) |
| 規約・議事録の保管・閲覧対応 | 規約・議事録を保管し、区分所有者・利害関係人の閲覧請求に対応する |

理事長の選任方法
- 原則:理事の互選(理事に選任された区分所有者の中から互いに選ぶ)
- 任期:標準管理規約では2年(規約で1〜2年と定めるケースが多い)。半数改選制を採用する組合もある
- 再任:規約に制限がなければ再任可能。長期同一理事長は管理の硬直化を招く可能性があるため、規約で任期制限を設けることが推奨される
- 外部専門家(第三者管理者方式):区分所有者以外のマンション管理士等を理事長に選任することも近年の法改正で認められている
理事長の責任とリスク
- 善管注意義務:善良な管理者の注意をもって職務を遂行する義務(管理組合に対する義務)
- 損害賠償責任:職務上の過失や不正行為による損害は、理事長個人が管理組合に賠償する義務を負う場合がある
- 役員賠償責任保険の活用:万一の責任追及に備え、管理組合として役員賠償責任保険(D&O保険)に加入するケースが増えている

理事長の職務で特に重要な3つのポイント
- ①議事録の作成・保管の徹底:総会・理事会の議事録は5年間保管義務があり、閲覧請求に正当な理由なく応じないと20万円以下の過料
- ②緊急対応の権限と限界を知る:「緊急措置」は事後に理事会の承認が必要。独断での大型支出・契約は禁止
- ③管理会社との対等な関係構築:管理会社に任せきりにせず、管理委託契約・管理仕様書の内容を自分で把握し、適切に監督することが理事長の重要な役割
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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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