マンション管理規約の改正手続き:決議要件・変更の限界・区分所有者への周知方法

※本記事の情報基準日:2026年4月

目次

管理規約の変更(改正)に必要な決議

マンション管理組合の管理規約を変更するには、区分所有法第31条に基づき、集会(総会)において区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による特別決議が必要です。

決議の種類要件主な対象
普通決議区分所有者数・議決権数の各過半数管理費の改定、役員選任、通常の業務執行
特別決議(3/4)区分所有者数・議決権数の各3/4以上規約の設定・変更・廃止、共用部分の変更(特別の影響を及ぼす場合を除く)
特別決議(4/5)区分所有者数・議決権数の各4/5以上建替え決議(区分所有法62条)

規約変更の手続きの流れ

  • STEP1:改正案の検討:理事会または専門委員会で改正の必要性・内容を検討する
  • STEP2:区分所有者への事前説明:総会の2週間前までに改正案・理由書を全区分所有者に配布する
  • STEP3:総会での審議・決議:特別決議(3/4以上)を得る。賛成が足りない場合は継続審議
  • STEP4:改正規約の保管・周知:改正後の規約を全区分所有者に配布し、管理事務所に保管する

規約変更の「限界」:区分所有者の権利を害する変更

区分所有法第31条第1項ただし書きでは「規約の変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない」と規定しています。

  • 「特別の影響」とは:特定の区分所有者の専用使用権の剥奪・大幅な制限、ペット飼育禁止の追加(既に飼育している者への影響)等
  • この場合、4分の3以上の決議に加えて、特別の影響を受ける区分所有者個人の承諾が必要
  • 承諾を得られなければ、規約変更の効力が当該区分所有者に及ばないと解釈される

よくある規約変更のテーマ

  • ペット飼育に関するルールの追加・変更:飼育できる動物の種類・頭数・ルールを明確化。既飼育者への経過措置が問題になることが多い
  • 民泊(短期賃貸)の禁止規定の追加:住宅宿泊事業法(民泊新法)対応として禁止規定を設ける管理組合が増加
  • 駐車場・駐輪場の使用ルールの変更:EV充電設備の設置に関するルール整備等
  • 修繕積立金の変更:積立金額の改定(増額)は普通決議で可能だが、規約上の積立方式を変える場合は特別決議が必要

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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