根抵当権と抵当権の違い:設定・変更・消滅の手続きと宅建試験での出題ポイント

※本記事の情報基準日:2026年4月

目次

抵当権と根抵当権の基本的な違い

抵当権と根抵当権は、どちらも不動産に設定できる担保権ですが、その目的と機能が異なります。宅建試験では両者の比較問題が頻出です。

比較項目抵当権根抵当権
担保する債務特定の債権(住宅ローン等)を担保する一定の範囲に属する不特定多数の債権を担保する(極度額内)
主な利用場面住宅ローン・マイホーム購入事業者の継続的な銀行取引・当座貸越
元本確定設定時から担保する債権が特定されている元本確定前は債権が変動し続ける
被担保債権の消滅被担保債権が消滅すると抵当権も消滅(付従性)被担保債権が消滅しても根抵当権は消滅しない(付従性なし)
随伴性債権の譲渡に伴い抵当権も移転する元本確定前は根抵当権のみ移転できない(随伴性なし)

抵当権の設定・消滅

  • 設定:被担保債権・債務者・抵当権者・設定者(不動産所有者)を明記した抵当権設定契約を締結し、登記する
  • 効力の及ぶ範囲:不動産本体のほか、付加一体物(建物に附属する壁・ドア等)にも及ぶ。天然果実(賃料等)は原則抵当権の効力が及ばないが、差し押さえ後は及ぶ
  • 消滅:①被担保債権の弁済、②抵当権の放棄、③混同(抵当権者と所有者が同一人物になった場合等)
  • 競売:債務者が弁済できない場合、抵当権者は裁判所に競売を申立て、競落代金から優先弁済を受ける

根抵当権の元本確定

根抵当権は「元本確定」によって担保する債権が特定され、その後は通常の抵当権と同様の扱いになります。

  • 元本確定の原因:①確定期日の到来、②設定者・根抵当権者による確定請求、③競売・破産手続開始等
  • 設定後3年経過後:設定者はいつでも元本確定を請求できる(根抵当権者は設定から3年後でないと請求できない)
  • 確定後:その時点での残高が担保する元本となり、以後は変動しない。通常の抵当権と同様の扱いになる

宅建試験の出題ポイント(頻出まとめ)

  • 抵当権には「付従性」があり、被担保債権が消滅すると抵当権も消滅する(根抵当権には元本確定前は付従性なし)
  • 抵当権には「随伴性」があり、債権が譲渡されると抵当権も移転する(根抵当権には元本確定前は随伴性なし)
  • 根抵当権の「極度額」:担保できる最大金額。極度額の変更には後順位抵当権者の承諾が不要(利害関係人は承諾が必要)
  • 法定地上権:土地と建物が同一の所有者で、その一方に抵当権が設定され競売された場合に成立する

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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