相隣関係の基礎:竹木の枝・囲繞地通行権・通行地役権を宅建試験向けに整理

※本記事の情報基準日:2026年4月

目次

相隣関係とは

相隣関係とは、隣接する土地の所有者間で相互に認め合う権利・義務の関係です。民法第209条〜238条に規定されており、宅建試験でも頻出のテーマです。2023年の民法改正で重要な変更が加わりました。

竹木の枝・根の切除(2023年改正)

改正前

  • 隣地の竹木の:自分で切ることができた
  • 隣地の竹木の:所有者に切除を求めることができるが、自分では切れなかった

2023年4月1日施行の改正後(民法第233条)

  • 根は従来通り自分で切除できる
  • 枝についても、以下の場合は自分で切除できるようになった:①竹木の所有者に催告したが相当期間内に切除されない ②竹木の所有者・所在が不明 ③急迫の事情がある

囲繞地通行権(公道に出るための通行権)

他の土地に囲まれて公道に接していない土地(袋地)の所有者は、周囲の土地(囲繞地)を通行できる権利があります(民法第210条)。

  • 通行範囲:袋地の利用に必要な限度にとどまる(最低限の範囲)
  • 通行料:有償(囲繞地の所有者への償金が必要)
  • 位置・方法:通行する場所・方法は袋地に必要な限度で、囲繞地への損害が最も少ないものを選ぶ
  • 特則:土地の分割・一部譲渡によって袋地が生じた場合は、その残地のみを通行でき、償金は不要

通行地役権(契約による通行権)

地役権とは、自分の土地の便益のために他人の土地を利用できる権利です(民法第280条)。通行地役権は地役権の中で最も多く使われる形態です。

比較項目囲繞地通行権通行地役権
根拠法律上当然に発生(民法210条〜)当事者間の契約(地役権設定契約)
対象袋地のみどんな土地でも設定可能
登記登記不要(法律上当然の権利)登記により第三者に対抗可能
範囲必要最小限契約で自由に定める
償金原則有償契約次第(無償でも可)

試験頻出ポイント

  • 「袋地の所有者は囲繞地を通行できる」は条文通り。「無償」は誤り(有償)
  • 「分割・一部譲渡で生じた袋地は残地のみ通行・償金不要」は典型的な引っかけ
  • 2023年改正「枝は一定要件で自己切除可」は試験での出題が予想される

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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