2024年4月1日から相続登記が義務化されました。知らないと過料(最大10万円)を受けるリスクがあります。宅建士・四冠ホルダーが手続きの全体像を解説します。
目次
相続登記義務化の概要(2024年4月〜)
不動産登記法76条の2(e-Gov法令検索)により、相続で不動産を取得した相続人は、相続を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。

- 義務化の施行日:2024年4月1日
- 過去の相続分も対象:2024年4月1日時点で未登記の相続不動産も適用(施行日から3年以内)
- 正当な理由なく義務違反:10万円以下の過料
- 相続人申告登記:遺産分割が整わない場合の暫定措置として「相続人申告登記」制度も新設
相続登記の手続きの流れ
- 相続の発生確認:被相続人の死亡を戸籍で確認
- 相続財産の調査:固定資産税納税通知書・登記事項証明書で不動産を特定
- 相続人の確定:被相続人の出生〜死亡までの戸籍謄本を取得(法定相続人を確定)
- 遺産分割協議:相続人全員で誰が不動産を取得するかを決定(遺産分割協議書の作成)
- 登記申請:法務局(管轄登記所)に申請書・添付書類を提出
必要書類一覧
| 書類 | 取得先 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡) | 本籍地の市区町村 | 1通450〜750円 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 各本籍地の市区町村 | 1通450円 |
| 固定資産税評価証明書 | 市区町村役場 | 1通300〜400円 |
| 遺産分割協議書(相続人全員の実印) | 自作または司法書士作成 | 司法書士依頼3〜10万円 |
| 登記申請書 | 法務局HPからDL | 無料 |
登録免許税(登記費用)の計算
相続登記には登録免許税がかかります(登録免許税法9条(e-Gov法令検索)別表)。

登録免許税 = 固定資産税評価額 × 0.4% 例:評価額2,000万円の不動産 登録免許税 = 2,000万円 × 0.4% = 8万円 ※売買時(2.0%)より大幅に低い税率
司法書士に依頼すべきか、自分でできるか
相続登記は原則として本人申請が可能です。ただし以下の場合は司法書士への依頼を推奨します。
- 相続人が多い・戸籍が複雑(離婚・養子縁組等)
- 未分割のまま時間が経過している(数次相続)
- 相続人間で争いがある
- 時間的余裕がない(3年の期限が迫っている)
司法書士への依頼費用は5〜15万円程度。専門家に任せると時間と手間が大幅に節約できます。
相続登記をしないと起きるリスク
- 売却・担保設定ができない(登記名義が被相続人のまま)
- 差押えリスク(相続人の債権者から差押えを受けても対抗できない)
- 相続人が増える(相続人が亡くなるたびに関係者が増え、手続きが複雑化)
- 過料(10万円以下)
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参考資料・公式情報
💡 四冠ホルダーからの一言:宅建試験は「なぜそのルールが存在するのか」という背景理解が合格の近道です。条文の丸暗記より、制度の趣旨を掴むことを意識してください。

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