📅 情報基準日:2026年5月現在(2023年改正民法対応)
民法の共有は宅建試験で出題が増えている重要テーマです。「変更・管理・処分」の違いと2023年改正の所有者不明土地制度をセットで理解しましょう。
共有物の行為分類と要件
| 行為の種類 | 必要な同意 | 例 |
|---|---|---|
| 保存行為 | 各共有者が単独で可能 | 修繕・不法占拠者への妨害排除請求 |
| 管理行為(利用・改良) | 持分の過半数 | 賃貸借の締結(短期)・使用方法の決定 |
| 変更行為(形状・効用の著しい変更) | 全員の同意 | 建物の建替え・増築・大規模改修 |
| 処分行為(自己の持分) | その持分の所有者のみで可 | 自己持分の売却・抵当権設定 |
2023年改正で「軽微な変更」(形状・効用に著しい変更を伴わないもの)は過半数で決定できるようになりました(改正前は全員の同意が必要)。

共有物分割請求
民法第256条:共有者はいつでも共有物の分割を請求できます(5年以内の不分割特約あり)。
- 協議分割:全員の合意で分割方法を決定
- 裁判による分割:協議が整わない場合は裁判所に請求(現物分割・代金分割・価格賠償の方法がある)
2023年改正:所有者不明土地・共有地管理人制度
2023年4月施行の改正民法で、所有者不明土地の管理・利用のための新制度が設けられました。
- 所有者不明土地管理制度:所有者が不明または連絡不能の場合、利害関係人の申立てにより裁判所が「所有者不明土地管理人」を選任できる
- 共有地の管理:不明共有者がいる場合:他の共有者の持分の過半数で決定した管理行為が可能(裁判所の許可により)
- 持分放棄・持分取得:共有者は自己の持分を放棄できる(放棄した持分は他の共有者に帰属)

短期賃貸借は「管理行為」として可能
共有物の賃貸借(短期)は「管理行為」として持分の過半数で決定できます(2023年改正で明確化)。
- 賃貸借期間が土地5年以下・建物3年以下→過半数での決定可
- これを超える賃貸借→全員の同意が必要(変更行為)
FAQ
Q. 共有者の一人が勝手に共有土地全体を売却することはできますか?
A. できません。共有物全体の処分(売却等)には全員の同意が必要です。ただし自己の共有持分のみなら、他の共有者の同意なしに売却できます。
Q. 共有者の一人が死亡した場合、その持分はどうなりますか?
A. その共有者の相続人に相続されます(相続人がいない場合は国庫帰属)。複数の相続人がいる場合は、その相続人間でさらに共有状態になります。
まとめ
- 保存行為は単独可・管理行為は持分過半数・変更行為(著しい変更)は全員同意
- 2023年改正で軽微な変更は過半数でOK
- 土地5年以下・建物3年以下の賃貸借は管理行為(過半数)
- 所有者不明土地管理人制度が2023年に新設
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💡 四冠ホルダーからの一言:宅建試験は「なぜそのルールが存在するのか」という背景理解が合格の近道です。条文の丸暗記より、制度の趣旨を掴むことを意識してください。

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