※本記事の情報基準日:2026年4月
目次
宅建業法の広告規制の全体像
宅建業者(不動産業者)が行う広告には、宅地建物取引業法の規制と「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」の規制の両方が適用されます。
誇大広告の禁止(宅建業法第32条)
宅建業法第32条は、著しく事実に相違する表示または実際のものより著しく優良・有利と人を誤認させるような表示を禁止しています。
- 「駅徒歩3分」と表示しているが実際は10分以上かかる
- 「南向き・日当たり良好」と表示しているが実際はビルに囲まれていて日が入らない
- 「価格○○万円から」と表示しているが、その価格の物件が存在しない(おとり広告)
- 「新築」と表示しているが実際は2年前に完成した未入居物件(「新築」は建築後1年以内かつ未居住の建物)

未完成物件の広告の規制
工事完了前の未完成物件(新築マンション・建売住宅等)の広告については特別なルールがあります。
- 広告の開始時期:開発許可・建築確認等の処分を受けた後でなければ広告を開始できない(宅建業法第33条)
- 売買契約の締結時期:開発許可・建築確認等を受けた後でなければ売買契約を締結できない(宅建業法第36条)
- 広告は許可後に開始できるが、実際の売買は「許可後」まで待つ必要がある(広告と契約は別)
取引態様の明示義務
- 広告には「取引態様」(売主・代理・媒介のいずれか)を明示しなければならない(宅建業法第34条)
- 取引態様によって手数料(仲介手数料の有無・金額)が変わるため、消費者保護の観点から義務化されている

景品表示法との関係(おとり広告・有利誤認)
- 景品表示法第5条は「優良誤認表示(品質・規格等を実際より著しく良く見せる表示)」「有利誤認表示(価格・条件等を実際より著しく有利に見せる表示)」を禁止している
- 不動産広告では公正競争規約(公正取引委員会認定)が定められており、徒歩時間・面積・設備等の表示ルールが細かく規定されている
- おとり広告(実際には取引する意思がない物件の広告)は景品表示法・宅建業法の両方で規制される
宅建試験での頻出ポイント
- 未完成物件の広告開始時期:「開発許可・建築確認等を受けた後」が正確な条件
- 誇大広告の禁止:「著しく事実に相違する」または「著しく優良・有利と誤認させる」表示が対象
- 取引態様の明示:広告時と注文受領時(契約前)の2回、書面または口頭で明示する義務がある
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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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