ペット可物件の賃貸経営:メリット・デメリット・特約・原状回復費用の実務

※本記事の情報基準日:2026年4月

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ペット可物件の市場での需要

一般社団法人ペットフード協会の調査(2023年)では、国内の犬・猫の推計飼育数は合計で約1,500万頭以上。賃貸住宅でペットを飼いたい入居者は多い一方、ペット可物件はまだ少なく、希少性から空室解消・家賃維持の手段として有効です。

ペット可物件のメリット・デメリット

観点メリットデメリット
空室対策ペット可物件の希少性から入居希望者が集まりやすい一部の入居者(アレルギー・騒音が嫌な人)に敬遠される
家賃・収益ペット可にすることで相場より高い家賃設定が可能なケースも退去後の原状回復費用が大きくなる
物件の状態長期入居者が多い(引越しが困難な分、定着しやすい)傷・臭い・汚れが通常より激しくなる可能性がある

ペット可物件で整備すべき設備・内装

  • フローリングのペット対応化:傷がつきにくいWPC(木材強化)フローリングまたはクッションフロアに変更。滑りにくい素材が猫・犬の関節保護にもなる
  • 腰壁(ペット対応クロス)の設置:高さ1〜1.2mまでの範囲をひっかきに強い腰壁仕上げにする
  • 給湯器の湯はりスイッチ位置の工夫:犬を洗うための利便性を意識した水栓位置
  • 室内のドアストッパー・ペットゲート対応:ペットの移動制限に配慮した設備

ペット可物件の特約の書き方

  • ペットの種類・頭数の制限:「犬・猫各1頭まで可(大型犬不可)」等、具体的に明記する
  • 原状回復特約の設定:「ペット飼育による傷・臭いの原状回復費用は借主負担とする」「退去時に専門のクリーニング費用(○万円)は借主負担とする」と明記する
  • 敷金の増額(ペット追加敷金):ペット可の場合、通常の敷金に加えてペット用敷金(1〜2ヶ月分)を設定することが一般的
  • 無断飼育の禁止と違約金:ペット不可物件での無断飼育発覚時の違約金(1〜3ヶ月分の家賃相当)も設定する

退去時の原状回復費用の目安

  • クロス(全面張り替え):10〜20万円(2〜3DKの場合)
  • フローリングの傷修繕・張り替え:5〜30万円(傷の程度・範囲による)
  • 消臭クリーニング(専門業者):5〜10万円
  • ドア・建具の傷修繕:2〜10万円
  • 合計目安:20〜70万円程度(飼育期間・ペットの種類・傷の程度によって大きく変動)

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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