マンション建替え円滑化法とは
マンションの建替えの円滑化等に関する法律(マンション建替え円滑化法)は、老朽化・被災マンションの建替えを促進するための特別法です。通常の区分所有法による建替え決議に加え、国や都道府県の認定・支援制度を活用することで、建替え手続きを円滑に進めることができます。
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要除却認定制度
以下の要件に該当するマンションは「要除却認定」を受けることができます。
- 耐震性不足:耐震診断で基準を満たさないマンション
- 火災安全性能不足:消防法上の基準を満たさないもの
- 外壁剥落リスク:外壁の剥落により危害を生じるおそれがあるもの
- 給排水管腐食:配管の腐食により衛生上有害となるおそれがあるもの
- バリアフリー性能不足:高齢者等の移動上の利便・安全確保困難なもの(2020年改正追加)
要除却認定を受けると、建替え決議に必要な多数決要件が5分の4から3分の2に緩和されます(2022年改正)。
建替え組合の設立
建替え決議が成立した後、建替え参加者は「建替え組合」を設立することができます。
設立要件
- 建替え決議に賛成した区分所有者の3分の2以上の同意
- 都道府県知事(政令指定都市は市長)の認可
組合の権能
- 建替え事業の実施
- 不参加者に対する売渡し請求
- 権利変換計画の作成・認可申請
- 施工者との契約締結
権利変換手続き
建替え円滑化法の核心的な制度が権利変換です。
権利変換とは
建替え前のマンションの権利(区分所有権・抵当権等)を、建替え後の新マンションの権利に変換する手続きです。売買・登記の煩雑さを回避できます。
権利変換計画の記載事項
- 施行マンションの名称・所在地
- 各権利者が取得する専有部分の位置・床面積
- 敷地利用権の種別・割合
- 補償金の算定方法
権利変換計画の認可
権利変換計画は、組合員の4分の3以上の多数決で決定し、都道府県知事の認可を受けます。認可後は縦覧・不服申立て期間が設けられます。

マンション敷地売却制度(2014年改正追加)
要除却認定を受けたマンションについては、建替えではなく「敷地売却」という選択肢もあります。
概要
マンション及びその敷地を買受人(デベロッパー等)に売却し、区分所有者全員で売却代金を分配する制度です。
決議要件
- 区分所有者及び議決権の各5分の4以上の賛成(要除却認定マンションは3分の2以上)
分配金取得計画
売却に合意した区分所有者は、売却代金から各自の分配金を取得します。分配金取得計画の認可が都道府県知事から必要です。
団地型マンションの特例
複数棟で構成される団地型マンションについては、棟ごとの建替え決議(棟決議)と団地全体の承認決議の二段階が必要です。2022年の区分所有法改正により、この要件も緩和される方向で検討が進んでいます。
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宅建・マン管・管業試験での出題ポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 要除却認定の種類 | 耐震・火災・外壁・給排水管・バリアフリー(5種類) |
| 建替え組合設立要件 | 賛成区分所有者の3分の2以上+知事認可 |
| 権利変換計画認可 | 組合員の4分の3以上の多数決+知事認可 |
| 敷地売却決議要件 | 要除却認定あり:3分の2以上、なし:5分の4以上 |
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