📅 情報基準日:2026年5月現在
民法上、賃借権は登記しなければ第三者に対抗できないのが原則ですが、借地借家法31条は建物の引渡しがあれば登記なしに賃借権を第三者に対抗できると定めています。
目次
対抗要件の比較:民法と借地借家法
| 法律 | 対抗要件 | 備考 |
|---|---|---|
| 民法(原則) | 賃借権の登記(605条) | 賃貸人が登記に協力しない場合は事実上不可能 |
| 借地借家法31条(特則) | 建物の引渡し(占有の取得) | 入居して使用を開始すれば自動的に対抗力を取得 |
賃借権の対抗力が問題になる具体的な場面
- 賃貸中物件の売却:新所有者に賃借権を対抗できれば、新オーナーとの間で賃貸借が継続(売買は賃貸借を破らず)
- 物件が競売にかけられた場合:抵当権設定後に賃貸借契約が締結されていると対抗できない可能性
- 一時使用目的の賃貸借:一時使用目的であれば借地借家法の適用なし(対抗力の特則も適用されない)

「売買は賃貸借を破らず」の原則
- 賃借人が建物の引渡しを受けて対抗力を持つ場合、その後に建物が第三者に売却されても賃貸借は継続する
- 新所有者は旧賃貸人の地位を引き継ぐ(賃貸人としての義務も承継)
- 売主(旧賃貸人)は買主(新賃貸人)への地位移転を賃借人に通知する必要がある

FAQ
Q. 賃借人が引渡しを受ける前に建物が第三者に売却された場合はどうなりますか?
A. 引渡し前は対抗力がないため、第三者(新所有者)に対して賃借権を主張できません。この場合、旧賃貸人との賃貸借契約は存在しますが、新所有者からの明渡し請求に応じなければならない可能性があります。一方で旧賃貸人(売主)に対して契約不履行として損害賠償請求ができます。賃貸借契約締結後は速やかに引渡しを受けることが重要です。
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免責事項
本記事は執筆時点の法令・制度に基づきます。個別の判断については専門家にご相談ください。

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