不動産取引における「危険負担」の考え方【民法改正後2026年版】

📅 情報基準日:2026年5月現在

📋 参照法令:民法(536条)

2020年4月施行の民法改正で危険負担のルールが大きく変わりました。旧民法では不動産売買で目的物が滅失した場合でも買主が代金を払わなければならない(債権者主義)でしたが、改正後は買主が代金支払いを拒絶できる(債務者主義)に統一されました。

目次

民法改正前後の危険負担の比較

項目改正前(旧民法)改正後(2020年〜)
特定物の引渡し前に滅失した場合買主が代金支払い義務を負う(債権者主義)買主は代金支払いを拒絶できる(債務者主義)
買主の解除権解除で代金を免れる(別途解除が必要)支払い拒絶できる+契約解除も可能
契約の実務特約で債務者主義を選択することが多かった法律のデフォルトが債務者主義になった

実務での契約書作成上の注意点

  • 不動産売買契約書には通常「引渡し前の滅失・毀損は売主負担(危険負担条項)」を入れる(改正後も明記を推奨)
  • 「引渡し後」の天災等による滅失は買主負担(特段の定めがない限り)
  • 「引渡しの定義」:物件の鍵の受渡し・登記移転等、契約書で明確に定めることが重要
  • 宅建試験では「改正後の危険負担のルール(債務者主義)」として出題されるため、改正前後の区別を理解する

FAQ

Q. 売買契約後・引渡し前に台風で建物が倒壊した場合、買主は代金を支払う必要がありますか?

A. 改正後の民法(536条2項)では、売主の帰責事由がない自然災害による滅失の場合も「買主は代金の支払いを拒絶できる」(債務者主義)のが原則です。ただし売主も免責されるため、買主は解除権を行使して原状回復(手付金の返還請求等)を求めることになります。不動産売買では実務上この点を契約書に明記することが一般的です。

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
e-Gov法令検索国土交通省の公的情報に基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・制度に基づきます。個別の判断については専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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