情報基準日:2026年4月1日(農地法 最新改正時点)
農地法とは
農地法(昭和27年法律第229号)は、農地を農業上の利用に向けることを基本理念とし、農地の転用・権利移動を規制して農地の保全を図る法律です。宅建試験の「法令上の制限」分野で毎年1〜2問出題されます。
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農地の定義
農地法上の「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいいます(農地法第2条第1項)。登記上の地目(田・畑等)ではなく、現況(実際の使われ方)で判断します。
農地法3条・4条・5条の比較
| 条文 | 規制内容 | 許可権者 | 市街化区域の特則 |
|---|---|---|---|
| 第3条 | 農地・採草放牧地の権利移動(売買・贈与・賃借権設定等) | 農業委員会 | 特則なし(市街化区域でも許可必要) |
| 第4条 | 農地を農地以外に転用(農地所有者自身が転用) | 原則:都道府県知事(4ha超は農林水産大臣との協議必要) | 農業委員会への届出で可(許可不要) |
| 第5条 | 農地を農地以外にする目的での権利移動(売買・賃借等+転用) | 原則:都道府県知事(4ha超は農林水産大臣との協議必要) | 農業委員会への届出で可(許可不要) |
【重要】3条は農業委員会のみ。4条・5条は都道府県知事(4ha超は農林水産大臣との協議)。市街化区域の特則は4条・5条だけ(3条には特則なし)。

許可不要の主な例外
3条の例外(許可不要)
- 相続・遺産分割・法人合併による権利移動(ただし農業委員会への届出は必要)
- 農地中間管理機構(農地バンク)への貸付け・受け戻し
- 農地法第18条による解約(農業委員会の許可は別途要)
4条・5条の例外(許可不要)
- 市街化区域内の農地転用(農業委員会への届出で可)
- 土地収用法による収用・使用
- 国・都道府県が道路・農業用水路等に転用
- 耕作者が2アール未満の自家農業用施設(農機具格納庫等)に転用
違反の効力
農地法3条・4条・5条の許可を受けずに行った行為は無効となります(同法第3条第6項・第4条第11項・第5条第6項)。
特に5条違反による権利移動は無効であり、買主は所有権を取得できません。
罰則・両罰規定
農地法違反には次の罰則があります(同法第64条〜第68条)。
- 無許可転用等:3年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 法人の代表者等が違反した場合:法人にも罰金刑(両罰規定)(同法第67条)
また、都道府県知事は違反者に対して工事の中止・原状回復・転用行為の禁止等を命ずることができます(同法第51条・違反転用に対する措置命令)。
農業委員会の役割
農業委員会は市町村に設置され(農業委員会等に関する法律第3条)、次の業務を担います。
- 農地の権利移動の許可(3条)
- 市街化区域内農地の転用届出の受理(4条・5条)
- 農地台帳の整備・農地の利用状況調査
- 農地中間管理事業の推進
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宅建試験 頻出論点まとめ
| 論点 | 正しい知識 |
|---|---|
| 3条の許可権者 | 農業委員会のみ |
| 4条・5条の許可権者 | 都道府県知事(4ha超は農林水産大臣との協議必要) |
| 3条と市街化区域 | 市街化区域でも許可が必要(届出制の特則なし) |
| 相続による農地取得 | 許可不要(農業委員会へ届出は必要) |
| 無許可転用の効力 | 無効(所有権移転なし) |
| 2アール未満の農業用施設転用 | 許可不要 |
| 両罰規定 | あり(法人も処罰) |
まとめ
農地法は「3条=農業委員会」「4条・5条=都道府県知事」「市街化区域の届出特則は4・5条のみ」という三点が核心です。違反行為が無効になることと、相続は許可不要(届出は必要)という点も必ず押さえましょう。農地法の条文は e-Gov で確認できます。
免責事項
本記事の内容は、執筆時点の法令および公的データに基づき作成しておりますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終的な判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。
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参考資料・公式情報
💡 四冠ホルダーからの一言:宅建試験は「なぜそのルールが存在するのか」という背景理解が合格の近道です。条文の丸暗記より、制度の趣旨を掴むことを意識してください。

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