📅 情報基準日:2026年5月現在
定期建物賃貸借(定期借家)は期間満了で確実に建物が返還される点が普通借家と根本的に異なります。適切な場面での活用法を解説します。
目次
定期借家と普通借家の比較
| 項目 | 普通借家 | 定期借家 |
|---|---|---|
| 更新 | 正当事由なければ拒絶不可。事実上更新が続く | 更新なし(期間満了で終了) |
| 期間設定 | 1年以上(1年未満は期間の定めのない契約) | 1ヶ月〜(期間の上限なし) |
| 設定方法 | 通常の賃貸借契約書 | 書面(公正証書以外でも可)。別途「更新がない旨の説明書面」の交付が必要 |
| 途中解約(借主から) | 1ヶ月前通知(契約で定めた期間) | 居住用200㎡未満・転勤・介護等の「やむを得ない事情」がある場合のみ途中解約可 |
| 賃料設定 | 相場と同等〜 | 更新なしの分リスクがあるため相場より5〜10%低めの設定が多い |

定期借家が有効な場面と注意点
- 有効な場面①:転勤・長期不在中の自宅の一時貸し:期間満了で確実に返還されるため安心して貸せる
- 有効な場面②:建替え・売却を予定している物件:普通借家では退去させるのが困難。定期借家で期間を設定して貸すことで出口を確保
- 有効な場面③:学生向け・単身赴任向け短期貸し:1〜2年の短期で確実に返還を前提とした貸し方
- 注意:普通借家より賃料が低くなる傾向があること・入居者が見つかりにくい場合があることを考慮

FAQ
Q. 定期借家の説明書面交付を忘れた場合、定期借家契約は有効ですか?
A. 「更新がない旨の説明書面」の事前交付がなかった場合、定期借家契約は普通借家契約として扱われます(借地借家法38条3項)。これは借主保護のための強行規定であり、説明書面の交付は定期借家の効力要件です。書面交付・説明は必ず契約締結前に行う必要があります。また説明書面は賃貸借契約書とは別の独立した書面(一体でも別紙でも可)として作成する必要があります。実務では書面交付と説明の証拠として入居者の署名・受領印を取っておくことが重要です。
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免責事項
本記事は執筆時点の法令・制度に基づきます。個別の判断については専門家にご相談ください。

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