宅建業法「報酬計算」完全攻略【2026年版】|売買・賃貸・複雑ケースの計算式を宅建士が解説

📅 情報基準日:2026年5月現在

報酬計算は宅建試験の業法分野で計算問題として出題される数少ないテーマです。公式を覚えてしまえば確実に得点できる「ボーナス問題」になります。売買・賃貸それぞれの上限額の計算を確実にマスターしましょう。

目次

売買・交換の報酬上限(速算式)

宅建業者1社が受領できる報酬の上限は以下の速算式で計算します(宅建業法46条・報酬告示)。

取引価格(税抜)報酬上限(消費税抜き)
200万円以下取引価格 × 5%
200万円超〜400万円以下取引価格 × 4% + 2万円
400万円超取引価格 × 3% + 6万円

速算式(400万円超):取引価格 × 3% + 6万円(+消費税10%)
例:3,000万円の売買 → 3,000万 × 3% + 6万 = 96万円(消費税込み105.6万円)が1社の上限です。

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複数業者が関与する場合の上限

売主・買主の双方から別々に報酬を受け取る「両手仲介」(同一業者が双方を仲介)の場合でも、各当事者から受け取れる上限はそれぞれ速算式の額です。合計して2倍になりますが、1社が一方から受け取る額は速算式の上限を超えられません。

パターン報酬の上限
片手仲介(1業者が一方のみ)速算式の額 × 1
両手仲介(1業者が売主・買主双方)速算式の額 × 2(各当事者から上限ずつ)
2業者が分担(売主側A・買主側B)A・B合計で速算式の2倍が上限

賃貸借の報酬上限

区分報酬上限
居住用建物の賃貸(媒介)借賃の1ヶ月分(税抜)が上限。依頼者の承諾なしに一方から1ヶ月分超は不可
居住用以外(事業用等)の賃貸(媒介)借賃の1ヶ月分(税抜)が上限(貸主・借主合計)
代理の場合借賃の2ヶ月分(税抜)が上限

居住用建物の場合、貸主・借主の一方から受け取れる報酬は原則として借賃の0.5ヶ月分です。ただし依頼者(貸主・借主のどちらか)の承諾があれば一方から1ヶ月分全額受け取れます

宅建業法「報酬計算」完全攻略【2026年版】|売買・賃貸・複雑ケースの計算式を宅建士が解説

低廉な空き家等の特例(2018年改正)

売買価格が800万円以下の低廉な空き家等については、売主から受け取れる報酬上限が特例で引き上げられています。

  • 通常の速算式の上限:200万円 × 5% = 10万円(税抜)
  • 特例の上限:18万円(税抜)(消費税込みで19.8万円)
  • 買主からは通常の速算式の上限を超えて受け取ることはできない
  • 現地調査等の費用を勘案した特例(空き家流通促進のための措置)

ひっかけ注意ポイント

  • ❌「報酬の上限を超えて受け取っても依頼者が承諾すればよい」→ ✅ 法定上限を超える報酬は承諾があっても受け取れない(強行規定)
  • ❌「居住用賃貸は貸主・借主から各1ヶ月分ずつ受け取れる」→ ✅ 合計1ヶ月分が上限(承諾なしに一方から1ヶ月分は不可)
  • ❌「消費税は報酬の計算に含めなくてよい」→ ✅ 消費税は速算式の額に10%を上乗せして受け取れる
  • ❌「低廉な空き家特例は買主からも18万円まで受け取れる」→ ✅ 特例は売主からのみ。買主は通常の速算式上限

よくある質問(FAQ)

Q. 報酬の計算で「取引価格」に消費税は含めますか?

A. 土地の売買には消費税がかかりません。建物の売買には消費税がかかります。報酬計算では「建物の税抜価格+土地価格」の合計を取引価格として速算式に当てはめます。

Q. 仲介手数料は値切ることができますか?

A. できます。速算式はあくまで「上限」であり、それ以下の報酬で合意することは自由です。ただし上限を超える報酬の合意は無効です。

Q. 400万円の物件の売買報酬はいくらですか?

A. 400万円は「200万円超〜400万円以下」の区分なので:400万 × 4% + 2万 = 18万円(税抜)+消費税1.8万円 = 19.8万円が上限です。

まとめ

  • 売買速算式(400万超):取引価格 × 3% + 6万円(+消費税)
  • 賃貸:借賃1ヶ月分が上限(居住用は合計1ヶ月分、承諾あれば一方から全額可)
  • 低廉な空き家(800万円以下)の売主からは18万円(税抜)まで
  • 法定上限は強行規定。承諾があっても超過受け取りは不可

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省RETIOの公的データに基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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