情報基準日:2026-05-23
抵当権は不動産を担保として金融機関等が設定する担保物権です。住宅ローンには必ず抵当権が設定されます。宅建試験でも毎年出題される重要分野であり、実務でも不可欠な知識です。
抵当権の基本
抵当権とは、債権者(金融機関等)が債務者(借主)の不動産を担保として占有せずに取得し、債務不履行の場合に競売で優先弁済を受ける権利です(民法369条)。特徴:①非占有型(担保に入れた土地・建物はそのまま使用可)。②登記が対抗要件(登記なしでは第三者に対抗不可)。③付従性・随伴性・不可分性・物上代位性。
抵当権の効力が及ぶ範囲
抵当権の効力は抵当不動産に付加した物にも及びます。①附合物(建物に付着した壁・床材等):原則として効力が及ぶ。②従物(独立した動産):抵当権設定当時の従物には効力が及ぶ(最高裁判例)。③果実(賃料等):債務不履行後に生じた果実に及ぶ(民法371条)。

法定地上権
法定地上権とは、土地と建物が同一所有者に属する場合に抵当権を設定した後、競売等で土地と建物の所有者が異なることになった場合に、建物のために法律上当然に設定される地上権です(民法388条)。成立要件:①抵当権設定当時に土地の上に建物が存在すること。②土地と建物が同一所有者に属すること。③土地または建物に抵当権が設定されたこと。④競売によって所有者が別人になったこと。
根抵当権との違い
根抵当権(民法398条の2〜):一定の範囲の不特定多数の債権を担保する抵当権。銀行取引で継続的な融資に使われます。特徴:①極度額(上限)を設定。②極度額の範囲で何度でも借入・返済が可能。③被担保債権が特定されていない(これが普通の抵当権との最大の違い)。

よくある質問
- Q. 抵当権が設定された土地を購入した場合どうなりますか?
- A. 抵当権が残ったまま所有権を取得します(抵当権は物に付いているため)。ローン完済後に金融機関が抵当権抹消登記に協力してくれない場合は抹消請求訴訟が必要です。通常は売買代金から残債を返済して同時に抵当権を抹消します。
- Q. 法定地上権が成立しない場合、建物はどうなりますか?
- A. 法定地上権が成立しない場合、建物の所有者は土地を使用できる根拠がなくなり、土地所有者から退去(建物収去・土地明渡し)を求められる可能性があります。
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