※本記事の情報基準日:2026年4月
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境界トラブルは不動産取引の最頻出問題
「隣の家の塀がうちの土地に入り込んでいる」「境界標がない・わからない」という境界トラブルは不動産取引で最も多いトラブルの一つです。宅建士として売買前の境界確認の重要性を何度も実感してきました。
「筆界」と「所有権界」の違い
| 用語 | 定義 | 変更できるか |
|---|---|---|
| 筆界(ひっかい) | 不動産登記法上の「地番と地番の境」。登記所が定める公法上の境界 | 原則変更不可(分筆・合筆の登記で変更) |
| 所有権界 | 実際に当事者が「ここが自分の土地の範囲」と認識している境界 | 当事者間の合意で変更可能 |
筆界と所有権界が一致していれば問題ありませんが、長年の慣行で「実際の使用範囲」と「登記上の境界」がずれているケースがあります。

境界確定の方法
方法1:土地家屋調査士による境界確定測量
- 土地家屋調査士が隣地所有者と立会いの上で境界を確認・測量し、境界確定図を作成する
- 費用:30万〜100万円程度(土地の面積・隣地数・難易度による)
- 売買前の境界確定は売主の義務として契約書に明記されることが多い
方法2:筆界特定制度(法務局)
- 隣地との合意が得られない場合に法務局に申請し、登記官が筆界を特定する制度
- 費用:申請手数料(土地の固定資産税評価額に応じた手数料)+測量費
- 効果:筆界(登記上の境界)が特定されるが、所有権界の争いは解決しない
方法3:境界確定訴訟
- 裁判所が境界を確定する訴訟。費用・時間がかかるが法的拘束力がある
- 最終手段。まず筆界特定制度・調停を試みることが推奨される
売買前の境界確認の重要性
- 重要事項説明書には「境界の明示」に関する記載が必要
- 「現況有姿・境界非明示」で売買する場合、購入者が後で境界トラブルに直面するリスクがある
- 土地の売買では「確定測量図」(隣地の承認印あり)の提出を売主に求めるのが安全

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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