サラリーマンが不動産投資で節税できる仕組み
サラリーマンが不動産投資をする最大のメリットのひとつが節税効果です。不動産所得に赤字(損失)が生じた場合、給与所得と合算(損益通算)することで、課税所得を減らし所得税・住民税を節税できます。
私自身、会社員をしながら不動産投資を始めた経験から、特に減価償却費を活用した節税の効果の大きさを実感しています。
損益通算とは
損益通算とは、複数の所得区分にわたって所得の黒字と損失を相殺することです。不動産所得の損失(赤字)は、給与所得など他の所得と通算できます(ただし土地の借入金利子に対応する損失は損益通算の対象外)。
節税効果の計算例
給与所得700万円のサラリーマンが、不動産所得(損失)が100万円の場合:
| 項目 | 不動産投資なし | 不動産投資あり(損失100万) |
|---|---|---|
| 給与所得 | 700万円 | 700万円 |
| 不動産所得 | − | △100万円 |
| 課税所得合計 | 700万円 | 600万円 |
| 所得税(概算) | 約97万円 | 約77万円 |
| 住民税(概算) | 約62万円 | 約52万円 |
| 節税効果 | − | 約30万円 |
不動産所得を赤字にする方法:減価償却の活用
減価償却費は実際にキャッシュが出ていかないのに経費として計上できるため、帳簿上の損失を作り出せます。
主な耐用年数
| 建物構造 | 法定耐用年数 | 中古の場合の簡便法 |
|---|---|---|
| 木造 | 22年 | (22年-経過年数)+経過年数×0.2 |
| 軽量鉄骨造(3mm以下) | 19年 | 同上 |
| 重量鉄骨造 | 34年 | 同上 |
| RC造(鉄筋コンクリート) | 47年 | 同上 |
例えば、木造で築25年(法定耐用年数22年超)の物件を購入した場合、耐用年数は22×0.2=4年となり、建物価格を4年で全額償却できます。短期間に大きな減価償却費を計上できるため節税効果が高い手法です。
不動産所得の主な経費一覧
- 減価償却費(建物・設備)
- ローン利息(元本返済は経費不可)
- 固定資産税・都市計画税
- 管理委託費(管理会社への手数料)
- 修繕費(経常的な修繕)
- 火災保険料・地震保険料
- 広告費(入居者募集)
- 交通費(物件管理のための移動)
- 税理士報酬
- 電話・通信費(事業按分分)
青色申告の活用
不動産所得がある場合は青色申告を選択することで、さらなる節税メリットがあります。
- 青色申告特別控除:最大65万円の控除(e-Tax申告・複式簿記の条件あり)
- 純損失の繰越控除:損失を3年間繰り越して将来の所得と相殺できる
- 専従者給与の経費算入:家族が業務に従事している場合、給与を経費にできる
節税の注意点
- 節税だけを目的にしない:減価償却が終わると税務上の利益が増え、逆に多く課税される場合がある
- 売却時の課税(譲渡所得):減価償却した分、取得費が減るため売却時の利益が増える
- 土地部分の借入金利子:土地取得のためのローン利息は損益通算の対象外
- 2,000万円超の給与所得がある場合:損益通算の効果が少なくなる場合がある
不動産投資の節税は長期的な視点で設計する必要があります。税理士(特に不動産に詳しい税理士)に相談しながら、収益と節税のバランスを取った投資計画を立てましょう。
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🏛️ 参考:公的機関・一次情報
【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。
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