📅 情報基準日:2026年4月1日(区分所有法・マンション管理適正化法 施行日時点)
マンションを購入すると自動的に「管理組合」のメンバーになります。しかし「管理組合って何をする組織?」「理事会と総会はどう違う?」と疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)に基づく管理組合の仕組みをわかりやすく解説します。管理業務主任者・マンション管理士の試験頻出論点でもあります。
管理組合とは何か
管理組合とは、分譲マンション(区分所有建物)の管理を行うために、区分所有者全員で構成される法定の団体です。区分所有法第3条により、区分所有者は建物・敷地・共用設備の管理のため、当然に管理組合を構成します。加入・脱退は個人の意思で選べず、マンションを所有している限り自動的に組合員となります。
管理組合の主な役割
- 共用部分(廊下・エレベーター・外壁など)の維持管理
- 管理費・修繕積立金の徴収と管理
- 管理規約の制定・変更・廃止
- 大規模修繕工事の計画・実施
- マンション管理会社(管理業者)との委託契約締結
管理者(理事長)の権限
管理組合には管理者を置くことができます(区分所有法第25条)。通常は理事長が管理者となり、共用部分の保存行為・集会の決議を実行する権限を持ちます。また、区分所有者に代わって裁判上・裁判外の行為を行う代理権を有します。
理事会と総会(集会)の違い
総会(集会)とは
区分所有法第34条では、管理者は少なくとも毎年1回、集会(総会)を招集しなければならないと定めています。総会は管理組合の最高意思決定機関であり、以下の事項を決議します。
- 予算・決算の承認
- 管理規約の制定・変更・廃止
- 共用部分の重大変更(特別多数決議)
- 建物の建替え(5分の4以上の多数)
普通決議と特別決議
| 決議の種類 | 要件 | 主な対象事項 |
|---|---|---|
| 普通決議 | 議決権の過半数 | 予算・決算、管理費値上げ、管理業者変更 |
| 特別決議(3/4以上) | 区分所有者・議決権の各3/4以上 | 管理規約の制定・変更・廃止、共用部分の重大変更 |
| 特別決議(4/5以上) | 区分所有者・議決権の各4/5以上 | 建替え決議 |
理事会とは
理事会は、総会の決定事項を執行するための機関です。区分所有法に直接の規定はありませんが、多くのマンションの管理規約で設置されています。理事(役員)は総会で選任され、日常的な管理業務の意思決定を行います。

管理組合と管理会社(マンション管理業者)の違い
管理組合は区分所有者で構成される「オーナー側」の組織です。一方、管理会社(マンション管理業者)は管理組合から業務を受託する「専門業者」であり、マンション管理適正化法に基づき国土交通大臣の登録を受けた業者です。
管理委託契約の重要事項説明
管理会社は管理委託契約の締結前に、管理業務主任者が管理組合に対して重要事項説明を行う義務があります(マンション管理適正化法第72条)。これは管理業務主任者試験・マンション管理士試験の頻出論点です。
まとめ・ポイント整理
- 管理組合は区分所有者全員で構成される法定の団体(任意加入不可)
- 総会は年1回以上開催が義務付けられた最高意思決定機関
- 普通決議は過半数、規約変更・建替えは特別決議(3/4以上または4/5以上)が必要
- 管理会社は管理組合から業務受託する専門業者(組合とは別物)
- 管理業務主任者は重要事項説明・管理事務報告の義務を担う
よくある質問(FAQ)
Q. 賃貸入居者は管理組合に入れますか?
A. 管理組合員になれるのは区分所有者(オーナー)のみです。賃貸入居者は組合員ではありませんが、管理規約で理事候補の対象とする場合もあります。
Q. 管理費を滞納するとどうなりますか?
A. 管理組合は滞納管理費を訴訟・支払督促・少額訴訟等で回収できます。また区分所有法第8条により、管理費の支払義務は特定承継人(マンション購入者)にも引き継がれます。
Q. 総会に出席できない場合はどうすればいいですか?
A. 委任状または議決権行使書を提出することで、書面または代理人による議決権行使が可能です(区分所有法第39条)。WEB会議システムを利用したオンライン総会も管理規約で定めれば可能です。
Q. 管理規約の変更は何が必要ですか?
A. 管理規約の変更は特別決議(区分所有者および議決権の各3/4以上の賛成)が必要です。一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす変更には、その承諾も必要となります(区分所有法第31条)。
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