情報基準日:2026年4月時点
不動産売却で見落としがちなのが税金と諸費用です。手取り額を正確に把握するために、売却前から費用の全体像を理解しておくことが重要です。本記事では譲渡所得税・3000万円特別控除・仲介手数料の計算法まで完全解説します。
売却時にかかる費用一覧
| 費用項目 | 金額目安 | 支払時期 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+税(上限) | 売買契約時・決済時の2回払いが一般的 |
| 印紙税(売買契約書) | 1〜3万円(軽減税率適用) | 契約締結時 |
| 抵当権抹消費用 | 1〜2万円(司法書士報酬含む) | 決済時 |
| 譲渡所得税・住民税 | 売却益×税率(下記参照) | 翌年2〜3月の確定申告後 |
| 引越し費用 | 5〜30万円 | 引渡し前 |
| ハウスクリーニング | 3〜10万円(任意) | 売却活動前 |
仲介手数料の計算法(速算式)
売却価格400万円超の場合:売却価格×3%+6万円+消費税

例:売却価格3,000万円の場合
3,000万円×3%+6万円 = 96万円(税抜き)→ 96万円×1.1 = 105.6万円
⚠️ これは法定上限額です。交渉で下げられる場合もありますが、多くの業者は上限額を請求します。
譲渡所得税の計算
譲渡所得の計算式
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)

- 取得費:購入代金+購入時諸費用+リフォーム費用(建物は減価償却後)
- 譲渡費用:仲介手数料・印紙税・解体費用等
- 取得費が不明な場合:売却価格の5%を取得費とみなす(概算取得費)
税率(所有期間による違い)
| 区分 | 所有期間 | 税率合計 |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 売却年の1月1日時点で5年以下 | 39.63%(所得税30%+住民税9%+復興税) |
| 長期譲渡所得 | 売却年の1月1日時点で5年超 | 20.315%(所得税15%+住民税5%+復興税) |
| 長期・10年超特例 | 10年超のマイホーム | 6,000万円以下部分:14.21% |
⚠️ ひっかけ:「5年以上保有したから長期」は誤り。売却した年の1月1日時点での所有期間で判定します。
3000万円特別控除(居住用財産)
マイホームを売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます(租税特別措置法35条)。
主な要件:
- 現在住んでいるマイホーム、または住まなくなってから3年を経過する年の12月31日までに売却
- 売却した年の前年・前々年にこの特例を使っていないこと
- 売主・買主が親族(配偶者・直系血族等)でないこと
実例: 3,000万円で購入した物件を3,500万円で売却(譲渡所得500万円)→ 3,000万円控除適用で課税所得ゼロ、税金ゼロ
相続空き家の3000万円特別控除
昭和56年5月31日以前に建築された相続した空き家を売却する場合にも3,000万円控除が使えます(租税特別措置法35条の3)。
- 適用期限:2027年12月31日まで(延長の可能性あり)
- 建物を現状のまま、または取り壊して更地で売却が条件
- 売却価格が1億円以下であること
免責事項
本記事の内容は執筆時点の情報に基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。各サービスの詳細・報酬条件は必ず公式サイトでご確認ください。
関連記事
参考資料・公式情報
💡 四冠ホルダーからの一言:大家業は「感情ではなく数字で判断する経営」です。CF・実質利回り・デッドクロスのタイミングを常に把握しておくことが長期安定経営の要です。

コメント