📅 情報基準日:2026年5月現在
借地借家法の「定期借地権」は宅建試験で毎年出題される最重要テーマです。3種類の定期借地権の違いを比較表で整理することが合格への近道です。普通借地権との違いも押さえましょう。
目次
普通借地権 vs 定期借地権の根本的な違い
| 項目 | 普通借地権(借地借家法3〜8条) | 定期借地権(借地借家法22〜24条) |
|---|---|---|
| 契約更新 | 原則更新あり(地主の正当事由が必要) | 更新なし(期間満了で確定終了) |
| 存続期間 | 最短30年 | 種類による(22条:50年以上など) |
| 建物買取請求権 | あり(借地人が行使可能) | 一般定期:特約で排除可能 |
| 書面要件 | 不要 | 種類による(公正証書等が必要なものあり) |

定期借地権3種類の完全比較表
| 種類 | 存続期間 | 用途 | 書面要件 | 終了時の扱い |
|---|---|---|---|---|
| 一般定期借地権(22条) | 50年以上 | 制限なし | 書面(公正証書でなくても可) | 建物を取り壊して土地返還(特約で建物買取請求権排除可) |
| 事業用定期借地権等(23条) | 10年以上50年未満 | 事業用建物のみ(居住用不可) | 公正証書が必須 | 建物を取り壊して土地返還(または建物を存続させる特約も可) |
| 建物譲渡特約付借地権(24条) | 30年以上 | 制限なし | 書面(公正証書でなくても可) | 地主が建物を買い取って借地権終了(借家人は引き続き居住できる場合あり) |
各定期借地権の重要ポイント
一般定期借地権(22条)のポイント
- 存続期間50年以上:下限はあるが上限はない
- 「更新なし・建物買取請求権なし・再築による期間延長なし」を特約で定める
- 書面は公正証書でなくてもよい(電磁的記録も可)
事業用定期借地権(23条)のポイント
- 公正証書が必須(これだけは必ず覚える)
- 居住用建物には設定不可(コンビニ・工場・倉庫等の事業用のみ)
- 10年以上30年未満:更新なし・建物買取請求権なし・再築延長なし(法定)
- 30年以上50年未満:22条の特約を適用することができる(任意)
建物譲渡特約付借地権(24条)のポイント
- 30年以上経過後に地主が建物を「相当の対価」で取得する特約を付ける
- 建物を地主が取得した時点で借地権は消滅
- 建物に借家人がいる場合、借家人は地主との間で借家関係が継続(法定借家権)

ひっかけ注意ポイント
- ❌「定期借地権はすべて公正証書でなければならない」→ ✅ 公正証書が必須なのは事業用定期借地権(23条)のみ
- ❌「事業用定期借地権は居住用にも使える」→ ✅ 事業用建物のみ。居住用には設定不可
- ❌「一般定期借地権は存続期間30年以上」→ ✅ 一般定期借地権は50年以上(建物譲渡特約付は30年以上)
- ❌「定期借地権は更新できない」→ ✅ 定期借地権は「法定更新がない」だけで、当事者の合意により更新はできる
よくある質問(FAQ)
Q. 定期借地権の対抗要件は何ですか?
A. 借地権の対抗要件は「借地権の登記」または「借地上の建物の登記」です(借地借家法10条)。建物の登記があれば、土地の登記がなくても第三者に借地権を対抗できます。
Q. 事業用定期借地権の期間を50年以上にすることはできますか?
A. できません。事業用定期借地権(民法23条)は10年以上50年未満が要件です。50年以上にしたい場合は一般定期借地権(22条)を利用します。
Q. 定期借地権の期間途中で建物が滅失した場合、借地権はどうなりますか?
A. 定期借地権では、普通借地権と異なり建物滅失による期間延長の制度がありません(法定更新もない)。期間満了で確定的に終了します。
まとめ
- 一般定期借地権:50年以上・書面(公正証書不要)・用途制限なし
- 事業用定期借地権:10年以上50年未満・公正証書必須・事業用のみ
- 建物譲渡特約付借地権:30年以上・書面(公正証書不要)・満了時に地主が建物買取
- 3種類の存続期間・書面要件・用途制限を比較表で覚えることが合格の近道
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免責事項
本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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