※本記事の情報基準日:2026年5月(令和8年度試験対応)
宅建業法の中で最も出題頻度が高いテーマのひとつが「重要事項説明(35条書面)」です。誰が・いつ・何を説明しなければならないか——試験に出るポイントを宅建四冠ホルダーが項目別に整理します。
重要事項説明とは何か
宅建業法第35条に規定される「重要事項説明」は、宅地・建物の売買・交換・賃貸借の契約締結前に、宅建業者が宅地建物取引士をして買主(借主)に対して行わなければならない説明制度です。
重要事項説明の基本ルール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 説明義務者 | 宅地建物取引士(宅建業者が指定) |
| 説明時期 | 契約締結前(必ず契約前) |
| 説明相手 | 買主・借主(売主・貸主は不要) |
| 書面交付 | 必須(35条書面) |
| 記名押印 | 取引士の記名押印が必要 |
| IT重説 | 一定要件のもとオンライン説明が可能(2022年以降全面解禁) |
35条書面の主要記載事項(売買の場合)
物件に関する事項
- 登記記録に記録された事項(所有権・抵当権等)
- 都市計画法・建築基準法等の法令上の制限
- 私道に関する負担
- 飲用水・電気・ガスの供給・排水施設の整備状況
- 造成宅地防災区域・土砂災害警戒区域・津波災害警戒区域の指定状況
- 石綿(アスベスト)使用調査の内容(調査している場合)
- 耐震診断の内容(昭和56年6月1日以前の建物)
- 住宅性能評価を受けた旨(受けている場合)
取引条件に関する事項
- 代金・交換差金以外に授受される金額(手付金等)
- 契約の解除に関する事項
- 損害賠償額の予定・違約金に関する事項
- 手付金等の保全措置の概要
- 支払金・預り金の保全措置
- ローンのあっせん内容・ローン不成立時の措置
- 瑕疵担保責任の履行措置(新築住宅の場合)
35条書面と37条書面の違い(頻出比較)
| 比較項目 | 35条書面(重要事項説明書) | 37条書面(契約書) |
|---|---|---|
| 交付時期 | 契約締結前 | 契約締結後(遅滞なく) |
| 説明義務 | あり(宅建士が説明) | なし(交付のみ) |
| 記名押印 | 宅建士が必要 | 宅建士が必要 |
| 交付相手 | 買主・借主のみ | 契約の両当事者 |
| 代金の記載 | 任意的記載事項(交換差金等) | 必要的記載事項 |
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よくある質問(FAQ)
Q. 重要事項説明は宅建業者が必ず行わなければなりませんか?
A. 宅建業者に専任の宅地建物取引士がいれば、業者の従業員である宅建士が行います。宅建業者自身が売主で相手方が宅建業者の場合は、35条説明の省略が可能です。
Q. IT重説(オンライン重説)はすべての取引で使えますか?
A. 2022年5月以降、売買・賃貸いずれも要件を満たせばIT重説が可能です。相手方の承諾、宅建士証の画面確認、テレビ会議等の双方向通信環境が主な要件です。
Q. 35条書面に記名押印するのは宅建士ですか、宅建業者ですか?
A. 35条書面には宅地建物取引士が記名押印します。宅建業者の代表者印は不要です(37条書面も同様)。試験では「宅建業者が記名押印」という誤った選択肢が出るので注意してください。
まとめ
- 35条書面は契約前に宅建士が買主・借主に説明する書面(売主・貸主への説明は不要)
- 37条書面は契約後に両当事者へ交付する契約書面(説明義務はなし)
- 35条・37条いずれも宅建士の記名押印が必要
- IT重説(オンライン重説)は2022年以降全面解禁済み
【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。独学・通信講座で四冠を取得した経験から、受験生が本当に困るポイントを実体験ベースで解説します。
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