不動産の名義変更(所有権移転登記)は、売買・相続・贈与など様々な場面で必要となります。法務局への申請が必要であり、必要書類・費用・手順を正確に把握することが重要です。本記事では原因別に名義変更の方法を2026年版として解説します。
不動産登記とは
不動産登記とは、土地・建物の所在・面積・所有者などを法務局の登記簿(登記記録)に記録する制度です。不動産の権利関係を公示することで、取引の安全を守ります。2024年4月から相続登記が義務化(3年以内に申請が必要)されており、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されます。

原因別:名義変更の手続き比較
| 原因 | 登記の種類 | 登録免許税 | 必要書類(主なもの) |
|---|---|---|---|
| 売買 | 所有権移転登記 | 固定資産税評価額の2% | 売買契約書・住民票・印鑑証明書 |
| 相続 | 相続による所有権移転 | 固定資産税評価額の0.4% | 遺産分割協議書・戸籍謄本・住民票 |
| 贈与 | 所有権移転登記 | 固定資産税評価額の2% | 贈与契約書・住民票・印鑑証明書 |
売買による名義変更
売買では通常、司法書士が売主・買主双方の代理人として登記申請を行います。決済当日に売主から買主へ所有権が移転し、同日中に法務局へ申請します。必要書類は以下の通りです。

- 売主:登記識別情報(権利証)・印鑑証明書(3か月以内)・固定資産税評価証明書
- 買主:住民票・認め印(実印でなくても可)
- 双方:売買契約書
相続による名義変更
遺産分割協議の場合
法定相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が不動産を取得するかを決定します。全員の合意が得られたら遺産分割協議書を作成し、全員の実印・印鑑証明書を添付して登記申請します。
遺言書がある場合
公正証書遺言があれば検認不要でそのまま使えます。自筆証書遺言は法務局保管制度を利用したものは検認不要ですが、自宅保管のものは家庭裁判所の検認が必要です。
贈与による名義変更
贈与では贈与契約書を作成し、所有権移転登記を行います。贈与税の申告が必要な場合は翌年2月1日〜3月15日に税務署へ申告します。登録免許税は評価額の2%で、相続より高くなります。
司法書士費用の目安
| 手続き | 司法書士報酬の目安 |
|---|---|
| 売買(住宅) | 5〜15万円 |
| 相続(シンプルなケース) | 5〜12万円 |
| 相続(複数の相続人・物件が多い) | 15〜30万円以上 |
| 贈与 | 4〜10万円 |
自分で登記申請できるか
法律上、本人申請(自己申請)は可能です。法務局の登記相談窓口でサポートを受けながら申請する人もいます。ただし、書類の不備があると補正を求められ時間がかかるため、売買・抵当権が絡む場合は司法書士への依頼が無難です。相続登記は比較的シンプルなケースであれば自己申請も可能です。
まとめ
不動産の名義変更は原因(売買・相続・贈与)によって必要書類・費用・税金が大きく異なります。特に相続登記は2024年から義務化されたため、相続が発生したら早めに手続きを進めましょう。
🏛️ 参考:公的機関・一次情報
【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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