賃貸経営の収支計算入門|表面利回り・実質利回り・キャッシュフロー計算の基礎【2026年版】

賃貸経営の収支計算イメージ

📅 情報基準日:2026年4月14日

賃貸経営を始めるとき、最初につまずくのが「収支計算」です。物件を見るたびに「これは儲かるのか?」と悩む方も多いでしょう。本記事では、表面利回り・実質利回り・キャッシュフローの3つの視点から、賃貸経営の収支計算の基礎を解説します。

目次

利回りとは?基本概念の整理

利回りとは、投資した金額に対して年間どれだけの収益を得られるかを示す指標です。不動産投資においては主に「表面利回り」と「実質利回り」の2種類が使われます。

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表面利回り(グロス利回り)

最もシンプルな利回りの計算式です。

表面利回り(%)= 年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100

例)購入価格3,000万円・月額家賃12万円の場合
年間家賃収入:12万円 × 12ヶ月 = 144万円
表面利回り:144万円 ÷ 3,000万円 × 100 = 4.8%

ただし、表面利回りは「満室かつ経費ゼロ」という理想状態で計算するため、実態とはかけ離れることがあります。

実質利回り(ネット利回り)

諸経費を加味した、より実態に近い利回りです。

実質利回り(%)=(年間家賃収入 − 年間経費)÷(物件購入価格 + 購入時諸費用)× 100

主な年間経費:固定資産税・都市計画税、管理委託費(家賃の5〜10%)、修繕積立金、火災保険料、入居者募集費用など

例)上記の物件で年間経費30万円・購入諸費用150万円の場合
実質利回り:(144万−30万)÷(3,000万+150万)× 100 = 3.6%

キャッシュフロー計算の重要性

利回りだけでは「実際に手元に残るお金(キャッシュフロー)」はわかりません。特にローンを使って購入する場合は、ローン返済額を差し引いた後の手残りが重要です。

キャッシュフロー計算の基本式

項目金額(例)
年間家賃収入144万円
−空室損(空室率10%想定)△14.4万円
−管理費・修繕費等△30万円
=NOI(純営業収益)99.6万円
−ローン返済額(年間)△96万円
=税引前キャッシュフロー3.6万円

空室率の考え方

賃貸経営では、常に満室が続くとは限りません。エリアや物件種別によって異なりますが、一般的には年間空室率5〜15%を想定して計算するのが現実的です。

  • 都市部・駅近物件:空室率5%程度(年間約18日の空室)
  • 郊外・築古物件:空室率15〜20%程度
  • 地方物件:空室率20%超もあり得る

収支計算の落とし穴:見落としがちな経費

①大規模修繕費

築10年・20年で外壁塗装や屋根修繕が必要になります。一棟アパートで100〜300万円程度の費用が突発的に発生します。

②ローン金利上昇リスク

変動金利でローンを組んでいる場合、金利上昇により返済額が増加します。2024年以降、日本銀行の金利政策変更により変動金利の上昇が現実のものとなっています。

③原状回復費用

退去のたびに発生するクリーニング・クロス張替えなどの費用です。入居年数・入居者の状況によって金額が異なります。

④固定資産税・都市計画税

土地・建物の評価額に基づき毎年課税されます。購入前に固定資産税の納税通知書を確認しておくことが重要です。

賃貸経営の経費一覧表
Photo by Erim Berk Benli on Unsplash

収支シミュレーションの目安値

指標判断の目安注意点
表面利回り都市部4%以上
地方7%以上
あくまで参考値
実質利回り3%以上が目標2%未満は要検討
キャッシュフロープラスが最低条件修繕積立分も残す
返済比率50%以下が目安高いほどリスク大

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まとめ:収支計算は「最悪ケース」で検証する

賃貸経営の収支計算で最も重要なのは、「満室・経費最小」ではなく「空室・経費最大」の最悪ケースでシミュレーションすることです。それでもキャッシュフローがプラスになる物件こそ、安定した賃貸経営の基盤となります。


この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省の公的統計データベースに基づき、最新かつ正確な情報発信に努めています。

免責事項

本記事の内容は執筆時点の情報に基づき作成していますが、正確性・完全性を保証するものではありません。投資・経営判断は必ず専門家にご相談ください。


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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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