マンション管理組合の役員報酬:設定のメリット・相場・決め方と税務の扱い

※本記事の情報基準日:2026年4月

目次

役員報酬を設定しているマンションは少ない

国土交通省の調査では、管理組合役員に報酬を支払っているマンションは全体の約3割にとどまっています。「ボランティアが当然」という文化が根強い一方で、役員のなり手不足が深刻化する中、適切な報酬設定が管理組合の持続可能な運営を支える手段として注目されています。

役員報酬を設定するメリット

  • なり手不足の解消:「タダ働き」に抵抗を感じる区分所有者も、報酬があれば引き受けやすくなる
  • 責任感の向上:報酬を受け取ることで「きちんとやらなければ」という意識が高まる
  • 外部専門家の活用:マンション管理士等の第三者を管理者として報酬付きで招く場合に必要
  • 優秀な人材の確保:専門知識を持つ区分所有者(弁護士・建築士・会計士など)に適正な対価を払いやすくなる

役員報酬の相場

役職報酬の目安(月額)
理事長5,000〜30,000円
副理事長3,000〜15,000円
会計担当理事3,000〜10,000円
一般理事1,000〜5,000円
監事1,000〜5,000円

マンションの規模・業務量・地域によって大きく異なります。大規模マンション(200戸超)では理事長が月3〜5万円という例もあります。

役員報酬の決め方・手続き

  • 管理規約への明記が必要:役員に報酬を支払う旨と決定方法を管理規約に規定する(特別決議が必要)
  • 報酬額の決定:具体的な金額は毎期の総会で普通決議により決定する
  • 財源:管理費会計から支出する(修繕積立金からは支出しない)

役員報酬の税務上の取り扱い

管理組合の役員報酬を受け取る区分所有者側の税務処理は以下のとおりです。

  • 年間報酬が少額(20万円以下)の給与所得者:給与所得以外の所得が20万円以下であれば確定申告不要(ただし住民税の申告は市区町村に確認)
  • 年間報酬が多い場合・自営業者:雑所得として確定申告が必要
  • 管理組合側:役員報酬の支払いが発生すると源泉徴収義務が生じる場合がある(支払い額と受け取る人の状況による)。税理士への確認を推奨

報酬なしでも役員のなり手を確保する方法

報酬以外でなり手不足に対応する方法として、「第三者管理者制度(マンション管理士等の外部専門家を管理者に選任)」「管理費の一部免除(役員就任者の管理費を一定期間免除)」「役員任期の短縮(1年)」などがあります。報酬設定と組み合わせることで、より多くの区分所有者が関わりやすい環境を整えることが重要です。

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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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