※本記事の情報基準日:2026年4月
目次
決算書を読めない区分所有者が多すぎる
管理組合の総会では毎年「決算報告書」が配布されますが、数字を眺めて終わりにしている区分所有者が大半です。決算書を読む力があれば「管理費が適切に使われているか」「修繕積立金は足りているか」を自分で確認でき、管理組合の健全な運営に参加できます。
管理組合会計の2つの書類
| 書類 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 収支報告書(収支計算書) | 1年間の収入と支出の実績 | 予算と実績のズレ・予備費の使途 |
| 貸借対照表(バランスシート) | 期末時点の資産・負債・正味財産 | 現預金残高・未収金・未払金 |
収支報告書の見方
収入の部
- 管理費収入:全戸から徴収した管理費の合計。「予算」と「決算」を比較し、滞納等で不足していないか確認する
- 修繕積立金収入:全戸から徴収した積立金の合計
- 駐車場使用料・その他収入:駐車場・駐輪場の使用料、共用施設の利用料など
支出の部
- 管理委託費:管理会社への委託費(支出の最大項目。適正水準かを相場と比較する)
- 水道光熱費:共用部の電気・水道代
- 保険料:火災保険・施設賠償責任保険など
- 修繕費:当期に実施した修繕の費用(大規模修繕は別会計の積立金会計で処理)
- 予備費:予算に計上した予備費の実際の使用額と使途を確認する
チェックすべき3つの赤信号
- 🔴 未収金が多い:管理費・修繕積立金の滞納が多いサイン。滞納者数と金額を確認する
- 🔴 予備費の使い過ぎ:予備費を毎年使い切っているのは計画外の支出が多い証拠。内訳を精査する
- 🔴 修繕積立金残高が長期修繕計画の必要額を下回っている:大規模修繕の資金不足の前兆。早急に対策を検討する
管理費会計と修繕積立金会計は分けて管理する
管理組合の会計は「管理費会計(日常管理費用)」と「修繕積立金会計(大規模修繕費用)」を明確に分けて管理することが重要です。両者を混在させると、積立金が日常管理に流用されるリスクがあります。標準管理規約でも両会計の分別管理が定められています。
疑問があれば総会で質問する権利がある
区分所有者は総会で決算書の内容について質問する権利があります(区分所有法第34条)。「この支出は何か」「なぜ予算と大きく乖離しているか」など、疑問点は積極的に確認しましょう。管理組合の透明性を高めることが全区分所有者の利益につながります。
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【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。
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