※本記事の情報基準日:2026年4月
家賃設定が空室率を決める
空室対策で最も即効性があるのは「リフォーム」ではなく「家賃設定の見直し」です。相場より10%高いだけで内見数は激減し、長期空室につながります。逆に相場の5%引きで決まる物件は、空室期間ゼロのオーナーが多いです。
賃貸不動産経営管理士として多くの物件の家賃設定に携わってきた経験から、正しい相場調査と適正家賃の決め方を解説します。
相場調査の正しいやり方
ポータルサイトで自力調査
SUUMO・HOME’S・athomeで「同エリア・同築年数(±5年)・同間取り・同専有面積(±5㎡)」の条件で絞り込み、現在の募集家賃を確認します。ただしポータル掲載価格は「希望価格」であり、実際の成約価格はやや低いことが多いです。
管理会社・仲介会社への確認
地域の実際の成約賃料データを持っているのは現地の不動産会社です。複数社に「この物件、今いくらで決まりますか」と聞くのが最も正確な相場把握の方法です。無料査定を積極的に活用しましょう。
適正家賃を決める4つの要素
- ①エリア相場:同条件の競合物件の平均値を基準にする
- ②築年数・建物状態:築年数が増えるごとに相場は下がる(一般的に築10年以降は年0.5〜1%程度低下)。ただしリフォーム済みなら相場を維持・上回ることも可能
- ③設備・仕様:オートロック・宅配ボックス・浴室乾燥機・インターネット無料などの設備は「家賃加算要素」になる
- ④競合物件の動向:周辺に新築や大型物件が供給されると相場が下押しされる。供給動向を定期的に確認する
家賃改定のタイミング
| タイミング | 対応 |
|---|---|
| 退去発生時 | 募集前に相場を再調査し、必要なら下げる(空室期間を最短にする方が収益上有利) |
| 2ヶ月以上空室が続くとき | 3,000〜5,000円単位で値下げを検討する。一度に大幅下げより段階的調整が交渉しやすい |
| 更新時(既存入居者) | 相場が上昇しているなら増額交渉が可能。ただし急激な値上げは退去につながるため慎重に |
フリーレントの活用
「家賃は下げたくないが空室を早く埋めたい」場合に有効なのがフリーレント(1〜2ヶ月の家賃無料期間)です。入居者にとっては初期費用の軽減になり、オーナーにとっては表面上の家賃を維持できるメリットがあります。SUUMOなどの検索でも「フリーレント」は人気の絞り込み条件の一つです。
空室期間が延びるほど逸失収入は膨らみます。「少し安く早く決める」vs「高値を維持して長期空室」どちらが収益上有利かをシミュレーションしてから決断することが重要です。
【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。
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