※本記事の情報基準日:2026年4月
目次
賃貸経営とは「不動産を貸して家賃収入を得るビジネス」
賃貸経営とは、土地・建物を第三者に賃貸することで継続的な家賃収入を得るビジネスです。給与収入とは異なる「不労所得」として注目されていますが、実際には物件管理・入居者対応・税務申告など多くの業務を伴います。
宅建士・賃貸不動産経営管理士として自ら賃貸経営を行っている立場から、「何も知らずに始めると失敗する」という実感があります。この記事で全体の流れを把握し、リスクを理解した上で踏み出してください。
賃貸経営のステップ全体像
- STEP1:投資方針・物件の種類を決める
- STEP2:エリアと物件を選定する
- STEP3:融資(住宅ローン・不動産投資ローン)を確保する
- STEP4:物件を購入・取得する
- STEP5:管理体制(管理会社選定・自主管理)を決める
- STEP6:入居者を募集する
- STEP7:入居中の管理・トラブル対応を行う
- STEP8:税務申告・確定申告をする

STEP1:物件の種類を選ぶ
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 区分マンション | 1戸から始められる。管理は管理組合・管理会社が担う。流動性が高い | 初心者・少額から始めたい人 |
| 戸建て賃貸 | ファミリー向け。入れ替わりが少ない。管理・修繕はオーナー次第 | 長期安定を求める人 |
| 一棟アパート | 複数戸から家賃収入。初期投資が大きい。空室リスク分散 | 資金力がある・本格的に取り組む人 |
| 一棟マンション | 高収益・高リスク。融資規模が大きく管理が複雑 | 経験者・法人化を視野に入れた人 |
STEP2:エリアと物件の選定ポイント
- 人口動態:人口増加・維持エリアかを確認(国土交通省の地価公示・市区町村の人口推計を参考に)
- 賃貸需要:大学・企業・駅からの距離が入居需要に直結する
- 空室率:管理会社に地域の空室率を聞く。10%超のエリアは注意
- 利回り:表面利回り(年間家賃収入÷物件価格×100)だけでなく、実質利回り(諸経費・空室考慮後)で判断する
STEP3:融資の基礎知識
- 不動産投資ローン:賃貸用物件向け。住宅ローンより金利が高い(1.5〜4%程度)。返済原資は家賃収入と見なされる
- 自己資金比率:物件価格の20〜30%の自己資金が目安。フルローンはリスクが高い
- 融資審査:属性(年収・勤務先・信用情報)と物件の収益性が審査される

STEP5〜6:管理体制と入居者募集
管理会社への委託
初心者には管理会社への委託(賃料の5〜10%)を強くお勧めします。入居者募集・契約手続き・家賃回収・クレーム対応・退去精算など、不動産管理の全業務を代行してくれます。
入居者募集のポイント
- SUUMO・HOME’S・athomeなど主要ポータルへの掲載
- 写真の質が内見数を大きく左右する(広角・明るい写真が必須)
- 適正家賃の設定:周辺相場より10〜15%高いと長期空室になりやすい
STEP8:確定申告の基礎
家賃収入は「不動産所得」として確定申告が必要です(給与所得者で不動産所得が20万円超の場合)。経費として計上できる主な項目は以下の通りです。
- 管理会社への管理料
- 固定資産税・都市計画税
- 建物の減価償却費(木造22年・鉄筋コンクリート47年)
- ローン利息(元金部分は経費不可)
- 修繕費・維持管理費
- 火災保険料
賃貸経営は「安定した不労所得」というイメージがありますが、実際には物件選定・資金計画・管理・税務と幅広い知識が必要です。まずは1戸の区分マンションから始め、知識と経験を積み上げていくことが成功への近道です。
【監修者】ゆうぜん|不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)。自ら不動産投資・売却・管理を経験した実務家として、正確で実践的な情報をお届けします。※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・投資助言ではありません。

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