賃貸経営「民法改正後の敷金・原状回復」新ルールの実務対応【2026年版】

📅 情報基準日:2026年5月現在

📋 参照法令(e-Gov法令検索)

2020年4月施行の改正民法により、賃貸借に関するルール(敷金の定義・返還義務・原状回復義務)が明文化されました。実務への影響を正確に理解しましょう。

目次

改正民法による賃貸借の主な変更点

項目改正後の内容(民法条文)
敷金の定義(622条の2)「賃料債務その他の賃貸借に基づいて生じる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で」賃借人が賃貸人に交付する金銭
敷金の返還義務賃貸借が終了し・かつ・賃貸物の返還を受けたときに未払い賃料等を控除して返還(明文化)
原状回復義務(621条)賃借人は「通常の使用及び収益によって生じた損耗並びに賃借物の経年変化」を除き原状回復義務を負う(従来の判例ルールを明文化)
賃借物の一部滅失(611条)賃借物の一部が使用不能になった場合は使用収益できない割合の賃料が当然に減額される

大家の実務対応ポイント

  • 賃貸借契約書の見直し:改正民法に対応した最新の契約書式を使用しているか確認
  • 敷金の取扱い規定の明確化:「敷金から差し引く費用の範囲」を契約書に具体的に明記
  • 原状回復の特約:「クロス全面張替えは借主負担」などの特約は消費者契約法・判例との整合性を確認
  • 賃借物の一部使用不能(設備故障等)が発生した場合は迅速に修繕して賃料減額リスクを最小化する

FAQ

Q. 賃借物の一部が使えなくなったとき、どの程度賃料が減額されますか?

A. 改正民法611条では「使用収益できない部分の割合に応じて賃料が当然に減額される」と規定されています。具体的な割合は個別事情によりますが、国土交通省のガイドライン(「賃貸住宅標準契約書」の解説)では設備の一部不具合の場合の賃料減額の目安を示しています。例えばトイレが使えない場合は賃料の30〜40%程度の減額目安が示されています。大家は設備の不具合の通報を受けたら速やかに修繕することで減額期間を最小化することが重要です。

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
e-Gov法令検索国土交通省の公的情報に基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・制度に基づきます。個別の判断については専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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