📅 情報基準日:2026年5月現在
不動産売却では売主が「物件状況確認書(告知書)」を作成することが一般的です。この書類の記載内容が不正確だと、引き渡し後に契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を問われるリスクがあります。正確な記載で売主のリスクを最小化しましょう。
物件状況確認書とは
物件状況確認書(告知書)は、売主が物件について知っている情報を正直に買主へ開示するための書類です。2020年施行の民法改正により「瑕疵担保責任」が「契約不適合責任」に改正され、売主の告知義務がより重要になりました。
記載すべき主な項目
| カテゴリ | 記載事項の例 |
|---|---|
| 雨漏り | 過去の雨漏り歴・修繕歴・現在の状況 |
| シロアリ | 過去の被害・処理歴・保証書の有無 |
| 給水・排水 | 詰まり・水漏れの経験・修繕歴 |
| 構造上の問題 | ひび割れ・傾き・腐食の有無 |
| 近隣との関係 | 騒音・境界線の問題・越境物 |
| 特定の事象 | 事件・事故・自殺・孤独死の有無 |
| 埋設物 | 地下の浄化槽・廃材・油汚染等 |

記載の原則:「正直に」「知っている限り」書く
告知書の基本原則は「知っている情報を正直に書く」ことです。「知らなかったこと」は後から問題になりにくいですが、「知っていたのに書かなかった」は契約不適合責任・詐欺的行為として問題になります。
迷ったら「記載あり」の方向で
「これは書くべきかどうか」と迷う内容があれば、基本的に記載することをお勧めします。記載することで価格が少し下がる可能性はありますが、後のトラブルで訴訟になるリスクと比べれば、事前開示の方がはるかに安全です。
特に注意が必要な「心理的瑕疵」の告知
2021年10月、国土交通省は「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。主な内容は以下のとおりです。
- 告知すべき事象:事件性のある死・自死・人の死に抵抗を感じる可能性のある死(孤独死等)
- 告知不要となる可能性の高い事象:自然死・日常生活での不慮の死(ただし発見が著しく遅れた場合は除く)
- 経過年数:居室内での死の場合、概ね3年が経過した後は買主への積極的な告知義務がなくなる(問われた場合は答える必要あり)

記入ミスを防ぐチェックリスト
- □ 雨漏りは「一度も経験していない」と確信できるか
- □ 過去に修繕した箇所は「修繕済み」として記載しているか
- □ 境界線について隣地との確認は取れているか
- □ 越境物(隣の木の根・フェンス等)はないか
- □ 前の居住者から引き継いだ情報も含めて確認しているか
FAQ
Q. 告知書に記載したことで価格が下がった場合、後悔しませんか?
A. 短期的には価格に影響しますが、告知せずに売却して後から訴訟になった場合は、価格差をはるかに超える損害賠償を求められる可能性があります。正直な告知は売主にとっての最善の自己防衛策です。
Q. 「現状渡し」と書けば告知しなくてよいですか?
A. 「現状渡し」の特約は知っていた瑕疵の免責にはなりません。知っている欠陥を隠すと契約不適合責任を問われます。現状渡しはあくまで「修繕せずに引き渡す」という意味です。
まとめ
- 物件状況確認書は「知っている情報を正直に書く」が基本
- 迷う内容は記載する方向で判断することが売主の自己防衛になる
- 心理的瑕疵は国交省ガイドラインに従って判断
- 「現状渡し」特約は既知の瑕疵の免責にならない
🏠 不動産売却を検討中の方へ(首都圏)
囲い込みゼロ・完全片手報酬型の仲介でお客様の利益を最優先。100%宅建士資格保有のエージェントが対応します。平均成約日数33日・最大750万円保証付き。
→ ミライアスのスマート仲介で売却する
![]()
免責事項
本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

コメント