借地権付き建物の売却方法【2026年版】地主への承諾・譲渡承諾料・底地との関係を宅建士が解説

📅 情報基準日:2026年5月現在

「借地権」は地主から土地を借りて建物を所有する権利です。借地権付き建物を売却する際は、通常の不動産売却と異なる手続きが必要です。地主との関係が売却成否を左右します。

目次

借地権付き建物売却の基本:地主の承諾が必要

借地借家法第19条および借地権設定契約の一般的な条項により、借地権を第三者(家族以外)に譲渡する際は地主の承諾が必要です。承諾なしに売却すると借地契約の解除事由となります。

なお、家族内(配偶者・子等)への名義変更・相続による承継は地主の承諾不要です。

借地権付き建物の売却方法【2026年版】地主への承諾・譲渡承諾料・底地との関係を

地主への承諾申請の流れ

  1. 地主に「借地権の譲渡」について打診・交渉
  2. 譲渡承諾料(更地価格の10〜20%程度が相場)の金額交渉
  3. 地主の承諾書を書面で取得
  4. 買主との売買契約・決済
  5. 借地権設定契約の名義変更

譲渡承諾料の相場

地主への承諾料(名義書換料・譲渡承諾料)の相場は一般的に更地価格(底地+借地権の合計)の10〜20%程度とされていますが、法的に定めはなく当事者間の交渉で決まります。

更地価格譲渡承諾料の目安(10〜15%)
3,000万円300万〜450万円
5,000万円500万〜750万円
1億円1,000万〜1,500万円

地主が承諾しない場合:借地非訟手続き

地主が正当な理由なく承諾を拒否した場合、裁判所に借地権の譲渡許可申立て(借地非訟)を行うことができます(借地借家法第19条第2項)。裁判所が「地主の許可に代わる許可」を与えれば、地主の同意なしに売却が可能になります。

借地非訟の手続きは6ヶ月〜1年程度かかることもあります。弁護士への依頼が必要です。

借地権付き建物の売却方法【2026年版】地主への承諾・譲渡承諾料・底地との関係を

「底地ごと売る」という選択肢

地主と協力して借地権(建物)と底地(土地)を同時に売却する方法を「底地・借地権一体売却」といいます。借地権単独や底地単独の売却よりも売却価格が高くなり、買主も住宅ローンが使いやすいメリットがあります。地主との関係が良好であれば積極的に検討する価値があります。

FAQ

Q. 借地権のついた建物は住宅ローンを利用して購入できますか?

A. 一般的に困難ですが、一部の金融機関では借地権付き建物への融資を行っています。土地の所有権がないため担保評価が低く、頭金が多く必要になる場合があります。

Q. 更新年数が残り少ない借地権でも売却できますか?

A. 残存期間が短い借地権は買主を見つけるのが難しく、価格も低くなりがちです。売却を検討しているなら、更新のタイミングを待つか、地主との合意解除・建物買取請求権(借地借家法第13条)の行使も選択肢です。

まとめ

  • 借地権付き建物の売却には原則として地主の承諾が必要
  • 譲渡承諾料は更地価格の10〜20%程度が相場
  • 地主が承諾しない場合は借地非訟手続きで裁判所許可を得られる
  • 底地ごとの一体売却は最も高値になりやすい選択肢

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省RETIOの公的データに基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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