不動産売却で「囲い込み」被害に遭わないための見極め方と対策【宅建士監修2026年版】

📅 情報基準日:2026年5月現在

「囲い込み」は不動産売却で最も避けたいトラブルの一つです。売主が知らないうちに起きているため、発見が遅れると大幅な機会損失につながります。不動産四冠ホルダーとして実務を知る私が、囲い込みの仕組みと対策を徹底解説します。

目次

「囲い込み」とは何か

囲い込みとは、売主から媒介を受けた不動産会社が、他社からの購入希望者を意図的に排除し、自社で売主・買主の両方を仲介しようとする行為です。両手仲介(売主・買主双方から手数料を得る)を狙うため、他社からの問い合わせに「すでに商談中です」「内覧できません」などと虚偽の回答をします。

宅建業法では、宅建業法第34条の2により専任・専属専任媒介では指定流通機構(レインズ)への登録が義務付けられていますが、登録しても内覧を断られれば実質的に囲い込みが成立してしまいます。

不動産売却で「囲い込み」被害に遭わないための見極め方と対策【宅建士監修2026年

囲い込みが発生しやすい媒介契約の種類

媒介契約レインズ登録囲い込みリスク
専属専任媒介5営業日以内(義務)⚠️ 高い(独占状態)
専任媒介7営業日以内(義務)⚠️ 高い(独占状態)
一般媒介任意(義務なし)✅ 低い(複数社競争)

囲い込みは専任系の媒介契約でほぼ発生します。一般媒介契約では複数社が競争するため囲い込みが起きにくいのが特徴です。

囲い込みを見分ける5つのサイン

  1. レインズ登録が遅い・されていない:専任媒介なのに規定日数を過ぎても登録されていない
  2. 内覧件数が極端に少ない:好立地・適正価格なのに週0〜1件しかない
  3. 「商談中です」の報告が多い:実際に成約していないのに他社への紹介を断っている
  4. レインズ登録状況を確認できない:売主向けの登録証明書を見せてもらえない
  5. 業者から「自社で買主を見つけた」話が早期に出る:囲い込み成功のサインである可能性

対策①:媒介契約の種類を選ぶ

囲い込みを防ぐ最も確実な方法は、一般媒介契約を選ぶことです。複数の不動産会社に同時依頼できるため、各社が競い合って買主を探します。ただし、各社との連絡管理が煩雑になるデメリットもあります。

対策②:レインズの登録状況を自分で確認する

専任媒介・専属専任媒介を選ぶ場合は、レインズ登録後に必ず「登録証明書」をもらい、自分でレインズへアクセスして掲載状況を確認しましょう。売主はレインズのIDとパスワードを業者から入手できる権利があります。

不動産売却で「囲い込み」被害に遭わないための見極め方と対策【宅建士監修2026年

対策③:「囲い込みゼロ」を宣言している会社を選ぶ

近年、囲い込みを構造的に排除するため「片手仲介専門」や「囲い込みゼロ」を謳う不動産会社が登場しています。売主・買主いずれか一方しか代理しない仕組みにすることで、両手狙いの動機そのものをなくしています。

FAQ

Q. 囲い込みは違法ですか?

A. 直接的な禁止規定はありませんが、宅建業法の「誠実義務」(第31条)や「依頼者の利益保護」義務に違反する可能性があります。また国土交通省も問題視しており、改善指導の対象になります。

Q. 囲い込みが判明した場合、媒介契約を解除できますか?

A. 可能です。媒介業者が宅建業法の誠実義務に違反している場合、債務不履行を理由に解除を申し出ることができます。証拠(内覧拒否の記録等)を保全してから交渉してください。

Q. 囲い込みを防ぐためにできる簡単な確認方法は?

A. 売主が「架空の買主」として自社物件に問い合わせてみる方法(テスト問い合わせ)が有効です。内覧を断られたり「商談中」と言われれば囲い込みの疑いが濃厚です。

まとめ

  • 囲い込みは専任媒介契約で発生しやすい
  • レインズ登録の確認と内覧件数のモニタリングが重要
  • 一般媒介契約または囲い込みゼロ業者の活用が有効な対策
  • 怪しいと感じたら媒介契約の解除も選択肢

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省RETIOの公的データに基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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