📅 情報基準日:2026年4月12日
農地法は、農地を農地として保全し食料安全保障を守るための法律です。農地の利用・転用・売買は農地法による許可が必要であり、宅建試験では3条・4条・5条の違いを問う問題が毎年出題されます。
農地法3条・4条・5条の一覧比較
| 条文 | 内容 | 農地→非農地 | 権利移動 | 許可権者 |
|---|---|---|---|---|
| 3条 | 農地・採草放牧地の権利移動(農地のまま) | ×(農地のまま) | ○ | 農業委員会 |
| 4条 | 農地の転用(自己が転用) | ○ | ×(自己転用) | 都道府県知事等※ |
| 5条 | 農地の転用目的での権利移動 | ○ | ○ | 都道府県知事等※ |
※4ha超の農地転用は農林水産大臣への協議が必要(一般的に農林水産大臣許可と表現されることも)
3条:農地・採草放牧地の権利移動
農地を農地のまま売買・贈与・賃貸借等する場合に適用されます。農業以外の目的での権利移動は許可されません。
許可不要となる主な例外
- 国・都道府県が権利を取得する場合
- 土地収用法による収用の場合
- 相続・遺産分割・包括遺贈による取得(ただし農業委員会への届出は必要)
4条:農地の自己転用
農地を所有者自らが農地以外の目的(住宅・駐車場・太陽光等)に転用する場合に適用されます。売買等の権利移動は伴いません。
許可不要となる主な例外
- 市街化区域内の農地を転用する場合→農業委員会への届出のみで可(許可不要)
- 2アール(200㎡)未満の農業用施設への転用
- 国または都道府県が転用する場合(協議が必要)
5条:転用目的の権利移動
農地を農地以外の目的に転用するために、売買・賃貸借等で権利移動を行う場合に適用されます。4条と3条の両方の要素を兼ねた条文です。
許可不要となる主な例外
- 市街化区域内の農地の転用目的権利移動→農業委員会への届出のみで可
- 国または都道府県が権利を取得する場合(協議が必要)
ひっかけ問題パターン
- ❌「市街化区域内の農地を転用するには知事の許可が必要」→ ✅ 届出のみで可(4条・5条とも)
- ❌「相続で農地を取得する場合は3条の許可が必要」→ ✅ 許可不要(届出のみ)
- ❌「4ha以下の農地転用許可は農業委員会が行う」→ ✅ 都道府県知事(農業委員会は3条)
よくある質問(FAQ)
Q. 農地を相続したら農地法の手続きは必要ですか?
A. 相続・遺産分割・包括遺贈による農地取得は3条の許可は不要ですが、農業委員会への届出が必要です(農地法第3条の3)。届出期限は「権利を取得したことを知った時から10ヶ月以内」です。
Q. 農地に太陽光パネルを設置する場合は何条ですか?
A. 農地に太陽光発電設備を設置する場合、農地を農地以外に転用することになるため4条(自己転用)または5条(転用目的の権利移動)の許可が必要です。
Q. 農地法と都市計画法の関係は?
A. 市街化区域内の農地は、農地法4条・5条の許可が農業委員会への届出で代替できます。これは都市計画法による開発行為・市街化推進の方針に合わせた特例です。

まとめ・ポイント整理
- 3条:農地のまま権利移動→農業委員会の許可
- 4条:自分で農地を転用→都道府県知事の許可(市街化区域は届出)
- 5条:転用目的で農地の権利移動→都道府県知事の許可(市街化区域は届出)
- 相続による農地取得は許可不要だが農業委員会への届出が必要
- 4ha超の農地転用は農林水産大臣への協議が必要
関連記事
免責事項
本記事の内容は、執筆時点の法令および公的データに基づき細心の注意を払って作成しておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。本情報に基づいた判断や行動により生じた損害等について、当サイトは一切の責任を負いかねます。最終的な判断は、必ず公的機関の最新情報をご確認ください。
関連記事
参考資料・公式情報
💡 四冠ホルダーからの一言:宅建試験は「なぜそのルールが存在するのか」という背景理解が合格の近道です。条文の丸暗記より、制度の趣旨を掴むことを意識してください。

コメント