住宅ローンの借り換えは、うまくいけば総返済額を数百万円削減できる有力な節約術です。ただし費用と手続きの複雑さも伴います。宅建士が損益分岐の計算から手順まで解説します。
目次
借り換えのメリット
借り換えとは、現在の住宅ローンを別の金融機関の低金利ローンに変更することです。

借り換え効果の試算例: 残債:2,500万円 / 残期間:20年 現在の金利:1.5% → 借り換え後:0.5%(金利差1.0%) 月返済額変化:約121,000円 → 約109,000円(月12,000円削減) 20年間の総削減額:12,000円 × 240ヶ月 = 288万円 借り換え諸費用(約50〜70万円)を差し引いても220万円以上お得
借り換えが得かどうかの判断基準
一般的に以下の3条件が揃う場合、借り換えの検討価値があります。
- 金利差が1%以上
- 残債が1,000万円以上
- 返済期間が10年以上残っている
これら3条件が全て揃う場合、借り換え諸費用を大きく上回る節約効果が期待できます。
借り換えにかかる諸費用
| 費用項目 | 目安 |
|---|---|
| 融資手数料(新ローン) | 借入額の2.2%(定率型)または2〜5万円(定額型) |
| 抵当権抹消登記(旧ローン) | 約1〜2万円(司法書士費用込みで3〜5万円) |
| 抵当権設定登記(新ローン) | 債務残高の0.4%(登録免許税)+ 司法書士費用5〜10万円 |
| 繰上返済手数料(旧ローン) | 0〜3万円(ネット銀行は無料が多い) |
| 合計目安 | 30〜80万円 |
借り換え手順(ステップバイステップ)
- 現在のローン残債・金利・残期間を確認:返済予定表を取り出す
- 複数行に仮審査申込み:3〜5行に同時申込み(ネット銀行・メガバンク・地銀を混ぜる)
- 条件比較:金利だけでなく手数料・団信内容・ポイント還元も比較
- 本審査:仮審査通過後、物件書類・収入証明等を提出
- 旧ローン完済・新ローン実行:司法書士が同日に抵当権抹消・設定を実施
- 住宅ローン控除の再適用手続き:借り換え後も控除の継続申請が必要(翌年の確定申告)
借り換えで注意すべきポイント
- 住宅ローン控除:借り換え後も要件を満たせば継続適用可。ただし増額分(債務上乗せ等)は対象外。
- 変動→固定への借り換え:金利上昇局面では有効だが、固定金利は現状変動より高いため慎重に。
- 審査落ちリスク:借り換え時も新規同様の審査がある。転職直後・収入減少後は通りにくい。
- 抵当権(民法369条(e-Gov法令検索)):借り換えには必ず抵当権の付替えが伴う。この費用が借り換えコストの中核。
固定金利から変動金利への借り換えは?
フラット35(2%前後)から変動金利(0.3〜0.5%)への借り換えも金利差が大きく節約効果は高いですが、将来の金利上昇リスクを引き受けることになります。金利上昇シナリオを複数パターンシミュレーションした上で判断してください。

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参考資料・公式情報
💡 四冠ホルダーからの一言:宅建試験は「なぜそのルールが存在するのか」という背景理解が合格の近道です。条文の丸暗記より、制度の趣旨を掴むことを意識してください。

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