相続税の計算方法と基本的な節税策【2026年版】|基礎控除・税率・生前贈与・暦年贈与の仕組みを宅建士が解説

📅 情報基準日:2026年5月現在

「うちは相続税がかかるのかな?」——不動産を持つ家庭では必ず気になる問いです。実は相続税は全ての人にかかるわけではなく、基礎控除額を超えた部分だけに課税されます。宅建士として、相続税の計算の仕組みと基本的な節税策をわかりやすく解説します。

目次

相続税の基礎控除:まずここで足切り

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

法定相続人の数基礎控除額課税が生じる相続財産
1人3,600万円3,600万円超
2人4,200万円4,200万円超
3人4,800万円4,800万円超
4人5,400万円5,400万円超

相続財産の合計が基礎控除額以下なら、相続税の申告・納税は不要です。国税庁の調査では、相続税の課税割合は全相続の約9〜10%程度です(2023年分)。

相続税の計算方法と基本的な節税策【2026年版】|基礎控除・税率・生前贈与・暦年贈与の仕組みを宅建士が解説

相続税の計算ステップ

  1. 課税遺産総額の計算:遺産総額 – 基礎控除 – 債務・葬儀費用
  2. 各相続人の取得割合で按分:法定相続分に応じて按分
  3. 各人の相続税額を税率表で計算
  4. 合計税額を実際の取得割合で按分:実際に受け取った財産の割合に応じて負担
  5. 各種控除を適用:配偶者控除・未成年者控除・障害者控除など

相続税の速算表

各人の法定相続分取得額税率控除額
1,000万円以下10%なし
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

配偶者控除(最重要の節税)

配偶者が取得した財産が「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」のいずれか大きい金額以下であれば、配偶者の相続税はゼロになります(相続税法第19条の2)。

ただし配偶者への一次相続を大きくしすぎると、配偶者が亡くなった際の「二次相続」で子供が多額の相続税を払う可能性があります。一次相続と二次相続を合わせた税負担の最適化が重要です。

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生前贈与による節税:2024年改正の重要ポイント

2024年1月から、贈与税・相続税の関係が大きく改正されました。

暦年贈与の基本ルール(年110万円非課税)

毎年110万円までは贈与税がかかりません。ただし2024年改正で、相続前7年以内(改正前3年以内)の贈与は相続財産に加算されるようになりました。(段階的に7年に延長:2024〜2031年にかけて段階実施)

相続時精算課税制度(2,500万円まで非課税)

60歳以上の親から18歳以上の子・孫への贈与は、累計2,500万円まで贈与税が非課税になる制度です。2024年改正で年110万円の基礎控除が加わり、毎年110万円は相続財産への加算もなくなりました。

よくある質問(FAQ)

Q. 相続税を現金で払えない場合はどうなりますか?

A. 延納(分割払い)または物納(不動産などで納税)の制度があります。ただし条件が厳しく、延納には利子税がかかります。相続財産に不動産が多い場合は、不動産の売却資金で納税するケースも多いです。

Q. 土地を子供に生前贈与するのは得ですか?

A. 贈与税は相続税より一般的に高くなるため、贈与時の税負担が大きくなる場合があります。小規模宅地等の特例が使えるケースでは、贈与より相続させるほうが有利なことも多いです。個別の状況を税理士に相談してから判断してください。

Q. 相続税の申告は税理士に依頼するといくらかかりますか?

A. 相続財産の規模・複雑さによりますが、遺産総額の0.5〜1%程度が目安です(最低費用20〜30万円程度から)。不動産が複数ある・評価が複雑な場合は費用が上がります。

まとめ

  • 基礎控除(3,000万円+600万円×相続人数)以下なら相続税の申告不要
  • 配偶者控除は最大1億6,000万円まで非課税(ただし二次相続対策も必要)
  • 2024年改正で生前贈与の相続加算期間が3年→7年に延長(段階的)
  • 相続時精算課税制度に年110万円の基礎控除が追加され使いやすくなった

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省RETIOの公的データに基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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