親が死亡したら住宅ローンはどうなる?相続時の手続き・団信・相続放棄の判断を宅建士が解説

📅 情報基準日:2026年5月現在

「親が亡くなったが、実家に住宅ローンが残っている」——相続時に突然直面するケースは少なくありません。住宅ローンが残っている場合、相続人はどのように対応すべきか。団信・相続放棄・売却など、選択肢を正確に把握しておくことが重要です。宅建士として詳しく解説します。

目次

被相続人(故人)に団信があれば住宅ローンは完済される

住宅ローンに団信(団体信用生命保険)が付いている場合、被相続人が死亡・高度障害になった時点でローン残高が生命保険から返済されます。この場合、相続人はローンを引き継ぐ必要がありません。

団信で完済後の手続き

  1. 金融機関に死亡の事実を連絡(死亡診断書を提出)
  2. 団信の保険金請求手続き(金融機関が代行することが多い)
  3. ローン完済後、抵当権抹消登記(司法書士に依頼)
  4. 相続登記(2026年4月施行の義務化により3年以内に必須)

団信がない場合、住宅ローンは相続人が引き継ぐ

フラット35(団信任意)で団信なしの場合、または団信の保障対象外の死因の場合は、住宅ローンの残債が相続財産のマイナス(負債)として相続人に引き継がれます。

状況処理方法
団信あり・保障対象の死亡保険でローン完済。相続人の負担なし
団信なし・プラスの資産>ローン残債単純承認して相続。ローンを返済または売却
団信なし・ローン残債>物件価値(オーバーローン)相続放棄または任意売却を検討
フラット35・団信任意で未加入残債が相続財産として引き継がれる

相続放棄の判断基準

住宅ローンの残債が物件の時価を大幅に上回る場合(オーバーローン)は、相続放棄を検討する必要があります。ただし相続放棄はすべての財産(プラスもマイナスも)を放棄するため、他に価値ある財産がある場合は慎重な判断が必要です。

相続放棄の期限は相続を知った日から3ヶ月以内民法第915条)です。この期限を過ぎると単純承認とみなされ、相続放棄できなくなります。

2026年施行:相続登記義務化との関係

2024年4月施行の不動産登記法改正により、相続を知った日から3年以内に相続登記をしなければならなくなりました(罰則あり:10万円以下の過料)。住宅ローンの相続問題を処理する際は、相続登記の期限も同時に意識してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 住宅ローンの返済中に名義人が死亡した場合、すぐに返済が停止されますか?

A. 団信がある場合は保険請求手続き後にローンが完済されます。ただし手続き中も引き落としが継続する場合があるため、金融機関に早めに連絡することが重要です。

Q. 相続する物件に住み続けたい場合、ローンはそのまま引き継げますか?

A. 金融機関の同意のもとでローンを引き継ぐ(相続人が新たに借り換える)ことが一般的です。審査が必要になる場合があります。

Q. 相続放棄した場合、物件はどうなりますか?

A. 相続人全員が放棄した場合、物件は国庫に帰属するか競売にかけられます。2023年施行の相続土地国庫帰属法(e-Gov)も一定の条件下で活用できます。

まとめ

  • 団信加入済みなら、死亡時にローンは保険で完済され相続人の負担なし
  • 団信なしの場合はローン残債が相続財産として引き継がれる
  • オーバーローンの場合は3ヶ月以内の相続放棄を検討(民法第915条)
  • 相続登記は2024年4月から義務化。3年以内の登記が必須

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省RETIOの公的データに基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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