離婚時の住宅ローンはどうなる?名義変更・売却・ペアローン解消の方法を宅建士が解説

📅 情報基準日:2026年5月現在

離婚時に住宅ローンが残っている場合、その処理は財産分与の中でも最も複雑な問題のひとつです。「誰がローンを払い続けるのか」「物件の名義はどうなるのか」「オーバーローンの場合は?」——宅建士として実務で見てきた離婚時の住宅ローン処理を詳しく解説します。

目次

離婚時の住宅ローン処理の3つの選択肢

  1. 物件を売却してローンを完済・清算する:最もシンプルで確実な方法
  2. どちらか一方が住み続けてローンを単独で引き受ける:名義変更・借り換えが必要
  3. 共有名義・共同債務のまま維持する:現実的には困難が多く非推奨

選択肢1:物件を売却して清算する

最も問題が少ない解決策です。売却代金でローンを完済し、残余を財産分与します。ただし、売却額がローン残高を下回るオーバーローンの場合は、差額を現金で補填する必要があります。

売却価格がローン残高を下回るオーバーローンの場合

  • 差額を夫婦で分担して現金補填する
  • 任意売却(金融機関の同意を得てローン残高以下での売却)を検討する
  • 競売になる前に早めに金融機関へ相談することが重要

選択肢2:どちらか一方が住み続ける場合

住み続ける側がローンを引き受ける場合、単独での借り換えが必要です。借り換えができない場合、名義人でない方が住み続けてもローンの返済義務は名義人に残ります。

状況手続き注意点
住む側がローン名義人もう一方を連帯保証人から外す手続き金融機関の同意が必要
住まない側がローン名義人住む側への借り換え(単独審査)収入・信用力が必要。審査落ちリスクあり
ペアローン2本のローンをどちらかが引き受けるか、売却して清算最も複雑。弁護士・司法書士に相談推奨

財産分与とローンの関係

不動産は婚姻中に取得した場合、原則として財産分与の対象です。ただし住宅ローンはマイナスの財産(負債)として時価から差し引くことで実質的な分与額を算定します。物件の現在の市場価値からローン残高を引いた「純資産額」を夫婦で分配するのが基本です。

離婚後も住み続ける場合の重大なリスク

「離婚後も元夫(妻)がローンを払ってくれるから住み続ける」という取り決めは、元配偶者が払えなくなった場合に連帯保証人に返済義務が生じるか、滞納で競売にかけられるリスクがあります。口約束ではなく公正証書に記載し、できる限り名義・ローン名義を整理することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 離婚協議書に住宅ローンの取り決めを書けばローン名義変更は不要ですか?

A. 離婚協議書はあくまで夫婦間の合意であり、金融機関は拘束されません。ローン名義の変更には金融機関の同意と新たな審査が必要です。協議書だけでは不十分です。

Q. 住宅ローンが残っている状態で離婚後に売却できますか?

A. できます。売却代金でローンを完済するのが一般的な方法です。オーバーローンの場合は任意売却という選択肢があります。金融機関への相談が先決です。

Q. 元配偶者の連帯保証人を外すことはできますか?

A. 簡単ではありませんが、代わりの保証人を立てるか、単独で借り換えることで外せる場合があります。金融機関によって対応が異なるため、直接相談してください。

まとめ

  • 離婚時の住宅ローン処理は「売却清算」「単独引き受け」「共有維持」の3択
  • オーバーローンの場合は任意売却か差額補填が必要
  • 単独引き受けには金融機関での借り換え審査が必要
  • 口約束でなく公正証書に残し、できるだけローン・名義を整理することが重要

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この記事の監修:ゆうぜん

不動産四冠ホルダー(宅建士・管理業務主任者・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
現場実務の知見と、e-Gov(法令検索)国土交通省RETIOの公的データに基づき情報発信しています。

免責事項

本記事は執筆時点の法令・データに基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。最終判断は必ず公的機関の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士合格。現在はサラリーマン兼大家業に従事。

不動産資格四冠全て合格した見識、さらに国交省やe-Govの最新統計データを基に情報発信中。

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